ぱちんこ依存問題相談機関のNPO法人「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)は、機関誌さくら通信3月25日(第71)号で2月の相談数は282件と発表した。2月は年間で一番短い日数であるが、依然として高い相談件数が続いている。これにより24年度は2278件、2006年4月からの相談累計は8918件となった。
今回、本人からの相談は191件(84%)、家族・友人34件15%)と、本人が8割超え。本人性別内訳では、男性133、女性58。本人相談経路(191件中)では、ホール内ポスター119件、インターネット24件、雑誌22件、その他14件、不明・拒否10件、他の相談機関2件。
特集の「相談電話の向こうから」では、高齢者の相談例。20代からパチンコをして、遊技暦40年を超えるAさん(68歳)は、子どもの独立、定年を経て、妻とふたりの年金暮らし。毎日パチンコ通いをしている現状について
「1円パチンコをしているが、自分でも毎日ホール通いは、度が過ぎていると感じる。家に帰って空しさを感じ、妻も呆れる。やめた方がよいか、楽しみのひとつとして、続けた方がよいか」との相談だった。
相談員は、Aさんの退職後の生活で、遊技頻度がなぜ増加したかを一緒に整理。子どもの独立、仕事を離れたことなど環境の変化に着目し、Aさんの「やめるか否か」といった判断はせず、なぜ遊技頻度が増加したのか、暇な時間が増えたことについて、どのような余暇をすごしたいかについて、自ら考えることを提案した。
西村代表はこの相談内容について、「高齢者の孤独」、「趣味が持てない」といった高齢化社会の抱える問題のひとつと分析。余暇の使い方を見つけ出す支援の必要性。「役に立って褒められる(喜ばれる)」ことを見つけることなど、これまで出来ていた事、能力を再発見することが、問題解決への小さな一歩につながる可能性が高いという。
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