ぱちんこ依存問題相談機関のNPO法人「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)は4月24日、全日遊連の理事会後の記者会見において西村直之代表(写真)が出席し、毎年調査集計している2017年ぱちんこ依存問題電話相談事業報告書について説明した。
報告書によると、平成29年の年間電話相談は4923件(前年より2421件増)、月平均410.25件(前年比201.75件増)と、開所以来の大幅な数値倍増となり、依存対策強化の一年を特徴づけた。概況として西村代表は、「一昨年のIR推進法の成立を受け、ギャンブル等依存症対策が政府挙げて取り組まれた事から、RSNも依存対策強化の諸施策に取り組んだ事で、大きな相談増という結果となりました」と説明した。
平成29年には、相談員の強化(出向対応)、相談時間の倍増(10時から22時まで6時間延長)を行うなど、相談内訳はRSN沖縄3832件、全商協支援室719件、夜間対応372件(11月12月のみ)。「マスコミ(テレビ新聞)でのめり込みが取り上げられ、相談が急増するというような影響は落ち着いてきた。夜間相談に対応して酔客からの電話という面を懸念していたが、客観的に1日の自分の遊び方を振り返っての相談という方など、ユーザーならでは相談が増えているようだ。深刻な相談が増えたのではなく、すそ野が広がった相談内容、自らでセルフチェックしてからの相談が増えていると思います」(西村代表)と相談が多様になったことを特徴づけていた。
「約10年余の電話相談の試行錯誤の中、築き上げてきたパチンコ・パチスロののめり込みに特化した電話相談のシステムを、来るべき次の時代のサービスとして発展する事を考えながら、大きく変化させる最初の年」と意義付けした。なお、翌25日には、同報告書の説明のため警察庁を訪問。
「2017年ぱちんこ依存問題電話相談事業報告書」は、RSNお問い合わせフォーム等で申込み可能。