ぱちんこ依存問題相談機関のNPO法人「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)は4月20日、全日遊連の理事会後の記者会見において西村直之代表(写真)が出席し、毎年調査集計している2015年ぱちんこ依存問題電話相談事業報告書について説明した。その中、本年4月で、ぱちんこ依存問題相談を開始して10年を迎えたことに感謝した。
概況として、西村代表は、「平成25年当時は啓発活動を活発に行った事で、大きく増えたが、今は徐々に相談件数は下がってきています。ホール店舗が減ってきていること、IRの議論が落ち着きつつあり、家族・友人等の相談も落ち着いてきている。相談の内容については、大きな変化はないと思われる。昨年8月に日工組&全商協の協力により、全商協に支援室が設置され、苦情や業界への意見など担当していただいており、無言・いたずら電話などにも対応していただき、相談に専念できる環境が整ってきている。支援室では、全体の約1割ほどの対応をいただいている」と述べた。
報告書によると、相談専用回線4回線、トレーニングを受けた相談員3〜4名(常勤2名・非常勤1〜2名)で対応。加えてRSN支援室(全商協内)を開設。2014年に依存(のめり込み)ガイドラインの作成、2015年「安心娯楽宣言」の対応など業界挙げた取り組みとなっている。昨年の年間電話相談は2967件、累計では1万7771件。
全体の相談内容に目を向けると「相談者の多くは『話したい』303件よりも『知りたい』2007件に変化しているとした。知りたい内容では「やめ(させ)る方法」1409件で、10年の累計では1万153件と突出。依然として相談者全体では、「本人」78%と高い比率となっている。本人相談者の性別は男性80%、女性20%。本人相談経路では、ホール内ポスター(52%)、インターネット(31%)の順。
なお、翌21日には、同報告書の説明のため警察庁を訪問予定。