NEXUS(株)(本社/群馬県高崎市)は、フェンシングの普及促進の一助とすべく道場(ジム)で自由に競技を楽しめる会員制施設「NEXUSフェンシングクラブ(東京都練馬区)」を開設。3月28日、関係者を招き開所式を行い、元日本代表選手やコーチが指導、フェンシング人口の裾野を広げていく事を目指している。
28日のオープニングセレモニーでは、ネクサスグループの星野敏代表、日本フェンシング協会の太田雄貴会長らがテープカットを行い、専用施設の誕生を祝した。自身、法政大学中(1983年)、全日本フェンシング選手権大会男子フルーレ個人で優勝した経歴のある星野代表は、「もともと弊社は同じフェンシング部の同窓で創業した経緯であり、フェンシングに何らかの形で寄与したいとの思いを抱いてきました。社内にフェンシング部を創設(2009年)し、世界で戦える選手育成に努めてきた。所属する千田健太選手や淡路卓選手はロンドン五輪銀メダリスト。見延和靖選手は、リオ五輪で6位入賞。2018年1月には2度目のワールドカップ個人戦優勝を果たし、11月にはエペ種目では前人未踏のワールドカップ通算3勝目をあげました。目前に迫った東京オリンピックでは、NEXUS所属選手のおおいなる活躍を期待しているところです」と数多くの所属選手の成長を祝した。そして、「私が20歳頃、海外遠征に行ったパリで練習させていただいたのが、地元のフェンシング施設でした。そのクラブ施設は、ちっちゃな子どもさんから年配の方までいっしょに、本当に楽しそうに、しかも真剣に練習していました。“こんな施設が日本にあればいいな”という思いがありました。それがささやかではありますが、今回の『NEXUSフェンシングクラブ』を実現できることになりました」と50数年来の夢が叶った事に関係者の尽力に感謝した。
太田会長からは、「今日、拝見して、私も小さい頃に、こんなクラブがあったらよかったのになと思いました。日本フェンシング協会の改革が進んだのも、星野代表をはじめとした先輩方が築いてきた礎があったからこそ、子どもから大人まで楽しめるフェンシングへと歩みを続けて行きたいと思います。それを体現している施設の誕生です」と桜満開の日の開所を祝した。
「NEXUSフェンシングクラブ」は、幅広い年代の方にフェンシング本来の楽しさ・精神を伝えるため、キッズ、小学生、中・高生、一般コースとプログラムを設けた会員制クラブ。コーチは元日本代表コーチで施設支配人の和田武真氏、北京五輪代表の小川聡氏、元日本代表ヘッドコーチでロサンゼルス、ソウル五輪代表の梅沢賢一氏らが務め、充実した施設内容となっている。
テープカット(前列右から2人目が星野代表、3人目が太田会長)
開所を祝して乾杯した
ネクサス所属の見延選手も日本のトップフェンサーとして東京メダル獲得への意欲を披露した