パチンコ・パチスロの機械評価・市場分析に特化したコンサル&シンクタンクのグローバルアミューズメント(株)(本社/東京都品川区)は3月30日、同社において「パチンコ・パチスロ参加人口調査2017年版」のプレス報告会を開催した。
参加人口は1052.6万人と微増。また禁煙対策は大変重要と警鐘を鳴らした。調査は2014年から年に1回ネット調査(全国3万人を対象)、今回は2017年3月10日〜3月15日に2万9231件から推計した。報告会では同社代表取締役の青山真将樹氏(写真・右)、茶木康輔氏(同・左)が調査結果を報告した。
同調査では参加人口を「3カ月に1回以上遊技するユーザー」と定義。パチンコ・パチスロ参加人口変化は、パチンコが前年より11.9万人増の993.0万人(対前年比101.2%)、パチスロが同48.1万人増の757.7万人(対前年比106.8%)となった。パチンコとパチスロを共に3カ月に1回以上遊技した重複人口は698.1万人(106.5%)。この重複人口を考慮した全体の参加人口は同17.2万人増の1052.6万人と推計した。「データ上、昨年と比較してみると、若年層女性層が増えてきているようだ。コンテンツ系(アニメ・萌え等)の機種の登場、宣伝等がネットに比重を移しかけている点など、親和性の高い世代に反応がみられる。そして、単価の高い層が減り、単価の低い層が増えている。全体的には射幸性からワイドな遊びの方に向かっているようだ。大負けしないような遊び方に参加者の意識が向いていっているようだ。業界の方々が思っているほど、ファンは減っていないようだ。遊技客の業界離れはまだ程度として、業界人が思っているほどシリアスではない。今後どうなるかわからないが、お客さん側が見限ってない状況の内に、何らかの対応をしないと、本当の意味での減少が進むのではないだろうか」と青山社長。
また、今回から新たに「喫煙・非喫煙者調査」を行った。それによると遊技者の喫煙率は47.5%。JTの昨年調査データでは男女計で19.3%(男性29.7%、女性9.7%)と一般的な数値より、遊技者の喫煙率の高さが特化している。ファン参加の視点からは、喫煙に対する対応レベルが現状のままであると、非喫煙者の市場参加の障壁はますます高くなってくるといえ、参加人口を増やすためには、タバコ対応は現状よりも強化が絶対に必要。一方で、現状の遊技参加人者は喫煙率が高く、ヘビーユーザーほど喫煙傾向にある。受動喫煙の取り組みが法制化し、実施されるタイミング(2020年)で、パチンコ業界として完全禁煙化した方が最善と考える。完全禁煙化が進まなければ、「一般の人からは近寄りがたい娯楽産業」というイメージはさらに進む可能性があると予測される。