(株)エンタテインメントビジネス総合研究所(本社/東京都台東区)は6月8日、オンラインによるEBI6月セミナーを開催した。
「第1部 プレイヤーデータから読み解く〜現状と今後の対応策」と題して藤田宏代表取締役が講師を務めた。「パチンコ・パチスロプレイヤー調査2021」をもとに現状分析し、今後の対応を考察した。2021年の遊技参加人口(年に1回以上遊技した)は約813万人。昨年比で約208万人の減少となった。2020年は「新型コロナウイルスの影響」「新規則機移行による遊技機の入替」「4月に改正健増法が全面施行された事による屋内原則禁煙」など、パチンコ・パチスロ遊技者にとっても生活や遊技環境が大きく変化した年だった。他のレジャー産業の参加率を比較してみると、外出を伴う業種は多くが減少傾向となっており、特にコロナの影響が大きな原因とした。加えて、コロナ禍による所得(小遣い)の減少という点も参加減少の一因とした。今後の対応として、依然としてアフターコロナは不透明であり、現状(稼働)をいかに維持していく事とした。そのためには、「パチンコ(パチスロ)で遊ぼう」と思ったファンが、その時に思い浮かべられる店となれるよう、地域商圏における個店のイメージづくりを着実に積み重ねたいとした。
「第2部 解説with&afterコロナで躍進する事業」では、中辻寿夫講師(経営コンサルタント)が担当。今回は、コロナ禍で巣ごもりが増えた事でEコマース市場が拡大、物流業界がバブル化した。短期間で利益を出し続ける新規参入企業を解説した。「モノだけではなく、価値をお預かりする」という理念に基づき、従来の倉庫業の概念を更に深化させた寺田倉庫の成功事例を紹介した。倉庫事業の枠を超え、誰でも自分の倉庫が持て、いつでも引き出し可能なwebサービス「minikura(ミニクラ)」に着目。保管ではなく、より付加価値の高い「保存」・自分たちで価格コントロール可能な市場をつくる・富裕層など個人を対象にサービスを展開・「保存」だけでなく周辺事業を拡充し高付加価値な事業を生み出す、とデジタル化の目覚ましい進化に相乗するビジネスチャンスの可能性を説いた。
受講はオンライン形式(Zoom利用)となっており、Aclub企業会員は無料、個人会員(一般含む)は有償。受講申込については、EBIまで。