レジャー白書2024 10月31日発売・パチンコ参加人口は660万人

公益財団法人 日本生産性本部(茂木友三郎会長)の余暇創研は10月29日、『レジャー白書2024』を発刊した。2023年のパチンコ・パチスロ参加人口(推計)は前年より110万人減の660万人、参加率6.8%、市場規模15.7兆円と推計した。レジャー白書は、余暇活動調査等をもとに、我が国における余暇の実態を需給双方の視点から総合的・時系列的に分析・記録している唯一のもので、1977年の創刊以来通算48号目となった。

発刊に合わせて、概要発表10月29日、東京・ビジョンセンター永田町において記者発表ならびにオンライン形式により同時開催した。パチンコ・パチスロの売上げは15.7兆円と微増(前年比1.1兆円増)。長期低迷が続くパチンコ・パチスロ(売上げ)は3年連続の横ばいを脱却、増加したものの、参加人口・参加率は減退しており、ツボ型構造が顕著となっており、ファンの裾野づくりが課題となっている。

パチンコの参加率は6.8%、年間平均活動回数31.2回、年間平均費用109.0千円、1回当たり費用3490円、参加希望率5.2%、参加人口660万人の性・年代別構成比は、男性72.0%、女性28.0%。若者層は10%(20代男性8.9%・同女性3.6%)を切った推計。概要として、余暇関連の市場規模は前年比13.4%増の71兆2140億円、2019年と比べ98.5%の水準まで戻ったと推計。半面、物価上昇の影響が単価、また可処分所得にも影響、参加率とは違う傾向で市場も流動しているとした。

こうした調査結果を受け、桜美林大学ビジネスマネジメント学群の山口有次教授は、「余暇関連市場の拡大は、全般的に値上げが進行し単価が上がったことも大きく寄与した」と指摘。「コロナ禍で加速したレジャー活動のネット化、デジタル化の傾向は、伸び率は落ちても関連分野の増減にでている一方、スポーツ観戦や鑑賞レジャー、学習レジャー、テーマパークなどにおいて、その時しか味わえないライブ感のある体験の価値も増している」など、インバウンドの効果も復活してきており、レジャー全般ではバランスがとれていると観測した。

■タイトル/レジャー白書2024
■著作者/公益財団法人 日本生産性本部 編
■発行年月/2024年10月31日
■価格/8800円(本体価格 8000円)