全国遊技機商業協同組合連合会(中村昌勇会長)及び地区遊商は、児童虐待を防止する「オレンジリボン運動」に賛同し、NPO法人児童虐待防止全国ネットワークが主催する「第21回 子どもの虐待死を悼み命を讃える市民集会」が11月5日に開催され、会場となる東京都中央区の「銀座ブロッサム」からは、中村会長と東遊商の社会貢献委員会の委員を中心に約50名が参加し、その他の地区遊商はYouTubeの同時配信によるWEB参加をした。
「市民集会」は、冒頭に主催者を代表して同ネットワークの吉田恒雄理事長のあいさつがあり、第1部では、2022年の1年間に虐待などで亡くなった、28の事例と35名の子ども達の名前が、死に至った状況と共に読み上げられ、参加者全員で子どもの冥福を祈って黙祷を捧げたのち、作曲家でサックス奏者の小林洋平氏とオーケストラの方々による鎮魂の演奏が行われた。
また、第2部は、「ACHAプロジェクト」の山本昌子代表により「虐待は大人になって終わりじゃない」と題して講演があり、自分自身が生後4カ月からの両親の育児放棄により保護され、19歳まで入所していた乳児院、児童養護施設、自立援助ホームで過ごした環境により家庭的な生活が送れたことで、両親から感じることは無かった愛情を、施設の人々から受けたことで、心の家族として生活できたことを語った。山本代表は、「現在の日本においては、専門的な知識を持った人がいる児童養護施設が少なく、子供や親御さんの中で、SOSを出せない方々に対しての支援が行き届かない。児童虐待を減らすためには、安心して子育てができる場所が必要となり、5年後、10年後に日本の環境が変わることを信じて、日々活動していく」と訴えた。
最後に、同ネットワーク理事の黒田邦夫氏より、「現在、東京都23区内の1次保護施設は、ベッド、机、テレビ付きの個室になっており、施設の数も増加し環境は変化している。今は、施設に入った方が大学まで進学できる状況にあり、昔より体制が整われていることを感じている。少し前までは、駐車場で子供が亡くなった話は、パチンコ屋さんが多かったが、今年は1件もなく、それぞれの所で活動が進んでいることを実感している。しかし、保育園における送迎バスの中での園児の死亡事故等、新たな問題も出てきている。今年の話題になっている『ジャニーズ問題』のニュースを見ていて、内情を知りつつも見て見ぬふりをしていたメディア等は、児童養護側から見れば虐待そのものであると感じた。これまでの活動で通告できる体制が取れていたと思っていたが、まだ行き届かない部分があるので、課題を解決しながら、児童虐待を無くすための行動をしていきたい」との発言があった。
以上の講演終了後、第3部の「鎮魂の行進」が行われ、会場の銀座ブロッサムから日比谷公園まで行進し、児童虐待のない社会になるようにオレンジリボン活動への協力を一般市民の方々へ訴え市民集会は終了となった。
また、今回の市民集会への支援を目的として、各地区遊商ではオレンジリボンマークの入ったクリアファイルやボールペン等の支援グッズを、合計で121万2440円分を購入し、各地域での社会貢献活動等の際に配布し、オレンジリボン運動の活動を広く広報するための協力も実施した。