「トワーズ」の屋号で地域密着型ホール運営している(株)オザム(本社/東京都青梅市)は10月6日、チェーンの「大和深見店1120」(神奈川県大和市)におけるAED蘇生救命活動の迅速な対応について感謝状を受けた。大和市消防本部での感謝状の授与式では、板鼻一弘消防長が店舗、救急車、病院の連携がスムーズにつながったと命のリレーの模範と、同店を代表する小山直登店長に感謝状を送った。
8月8日午後1時30分ごろ、店内のスロットコーナーで遊技客が倒れているとスタッフが発見。インカム報告を受け小山店長は、ただちに現場に急行し、救命救急講習で教わった通り、うつ伏せに倒れたお客様を仰向けに戻し、意識の確認、呼吸の確認を行ったところ反応がない状況だった。そこから、スタッフにAEDの搬送を要請するとともに、休憩中の橘リーダーには、救急車要請を指示した。AED装着に着手、素早く装着を行い、AEDの操作を開始。AEDの診断から発動の警戒アラートが鳴ったことから、近くの人が感電しないよう、その場から離れるよう指示。それと同時に「ド~ン」という音が鳴り響きAEDが発動。AEDからの回復の診断が伝えられ、小山店長は、必死で心臓マッサージを行った。そうしたところ、お客様が自発呼吸をしはじめ、回復した事が確認出来たところで、救急隊員が到着し引継いだ。この間約5分だったという。
感謝状を贈った板鼻消防長は、「トワーズさんは、日ごろからAEDの取扱い講習等を受けられるなど、熱心な企業です。ですから今回のような救命措置につながったと思います。とっさのことですから、AEDは設置していても、実際に使う事態になった場合、AEDを取り出し、装着して使うということは、なかなか容易でありません。今回は、日頃からの取り組みがあったから、スタッフの方がその救命措置のための役割分担をしっかり担当したことで、救命という結果につながったと思います。不特定多数の方が来られるという施設の場合、起こらないことが一番なのですが、そんな万が一の事態に備えるという会社の取り組みに敬意を表したい。限られた時間の中で適切な救命活動ができれば尊い命が助かるという模範的な初動だと思います。市では『やまとAED救急ステーション』という登録を呼びかけていますが、トワーズさんはいち早く登録いただいており、店内だけでなく、路上で事態があった時にも身近に救命措置(AED設置)が行える所があると一般の方にもわかるので、有難く思っています」と述べた。
小山店長は、「倒れたお客様は50歳代で常連の方でした。倒れているのを見た瞬間から、何を行ったかわからないくらい必死で救命活動を行いましたが、自然にやるべきことが出来て良かった。退院されてすぐにお店に来られのですが、スタッフ一同感無量でお迎えしました」と当時の状況を語っていた。
同社では、2010年10月からAEDを全店に設置。自治体の「AED救急ステーション」登録を率先し、社を挙げて救命救急講習を励行しているという。
【株式会社オザム】