ぱちんこ依存問題相談機関のNPO法人「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)の西村直之代表は11月10日、NPO法人依存学推進協議会(江島義道理事長)の第5回シンポジウムに出席。日本における依存症研究について学際的研究の必要性を唱えた。時に「依存症という言葉が様々に提起されたままでいる。まずは、各研究者が言葉のすり合わせを進めることが大切」と強調した。
シンポジウムは「わかっちゃいるけどやめられない〜ギャンブル依存を防ぐには〜」というテーマだったが、唯一、ぱちんこ依存問題についての相談機関として7年余の取組みが高い関心を集めた。地道な取り組みは、本年度に入り電話相談が倍増。それは依存問題が増加したのではなく、ホール店舗に置く相談チラシの普及がけん引していると分析。また、「止めさせるにはどうすればよいか」という設問では、「私たちの相談では、相談者がどうしたいのかを聞く事が大切。ひとつの答えを提示するのではなく、相談者の相談内容に応じた適切な処置をひとつひとつ対応できるような体制が望ましい」とした。また、依存症について「公衆衛生」の見地からアプローチする事が、より現実的と訴え、青少年の健全育成と啓発活動の継続を強調していた。