4月11日に開かれた衆議院内閣委員会で質問に立った大西宏幸議員(自由民主党・写真)は、IR法案を審議する前の前哨戦の議論として、日本における賭博の歴史を口上した。時代によって賭博の概念が変わっている事を説明し、「パチンコはギャンブルか、否かという議論があろうかと思いますが、この議論も内閣委員会で詰められるのではないか。時代時代においてギャンブルかどうかは、変わっていって仕方ないのではないか。時代においてギャンブル性が有るか無いか、次の時代にそれがギャンブルかどうかを踏まえて、議論していかなければならない」と前置きした。そして、IR実施法案が議論される前にギャンブル等依存症対策基本法案に関して、これまでの取組みを質問した。内閣官房内閣 審議官 ギャンブル等依存症対策推進チームの中川真副チーム長は、IR推進法の成立と付帯決議に伴い、約1年余の対応を報告した。
大西議員は、「ギャンブル依存症の最たるものがパチンコであるにもかかわらず、ギャンブルでないというのは、そろそろちゃんと議論しなければいけない時期に来ているのではないか」と、その他にも「eスポーツ」の解釈、「オンラインゲームの課金」の有り様についても、ギャンブルかどうか議論したいと提起。
のめり込む事により日常生活又は社会生活に支障が生じている一つとして、オンラインゲームの現状を質問。内閣府のネットゲーム関連の調査結果、総務省のインターネットトラブル調査結果、消費者庁のオンラインゲーム相談数状況、経済産業省のオンラインゲーム規模状況(1.3兆円)についてそれぞれ質疑した。
最後に、帝国データバンク調べのデータを引用し、パチンコは経営企業2353社、売上19.5兆円(2016年)、競輪6340億円、オートレース650億円を例に上げ、オンラインゲームの売上規模は公営ギャンブルを上回る存在にあり、青少年の健全育成の観点から認識を改めなければならないとした。山下雄平内閣府大臣政務官は、青少年が安心してインターネットを利用できるよう諸対策を講じていると答えた。