警察庁生活安全局保安課は、平成30年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締まり状況等について公表した。それによると平成30年末のパチンコホール数は1万60軒(前年比536軒減)、遊技機430万2731台(同13万4110台減)とした。1年間で536軒規模の減少というのは、平成19年1089軒減少、平成20年648軒減少以来の規模となった。依存対策の御旗のもと断行された規則改正の影響が初年度から出たといえよう。
ぱちんこ屋営業(4号)の許可数は、ぱちんこ遊技機設置店9131件(前年比492件減)、回胴式遊技機等設置店929件(同44件減)、計1万60件。前年より536件の減少。
ぱちんこ遊技機等の備付台数等の推移は、ぱちんこ遊技機の備付台数は減少(263万7309台・前年比11万2223台減少)している一方で、回胴式遊技機の備付台数はほぼ横ばい状態(166万5243台 ・同2万1841台減少)と表現。平成30年末のぱちんこ遊技機等の備付台数は430万2731台(スマートボール等225台含)で、前年より13万4110台(3.0%)減少。1店舗当たりの備付台数は、427.7台と前年より9.0台増えた。
ぱちんこ遊技機等備付台数別の営業所数の推移は、ぱちんこ遊技機等備付台数500台以下の営業所が減少している一方で、備付台数 501台以上の営業所が増加している。ぱちんこ遊技機等備付台数別の営業所の構成比は、100台以下210軒(前年比1軒増)、101〜300台3295軒(前年比335軒減)、301〜500台3645軒(前年比200軒減)、501〜1000台2590軒(前年比13軒減)、1001台以上320軒(前年比11軒増)。
風俗営業者等に対する行政処分の状況において、4号のぱちんこ屋等(まあじゃん・ぱちんこ・その他)の行政処分件数は、644件と前年より137件の減少。
【主要処分事例】
○「ぱちんこ営業者に対する指示処分事案」
ぱちんこ屋の営業者は、営業所外に、大当たり確率の設定変更が可能な遊技機について設定状況等をうかがわせる内容の看板を設置した。平成30年7月、営業者に対し、広告・宣伝規制違反により指示処分を行った。
【主要検挙事例】
○「ぱちんこ店における遊技機の無承認変更事件」
ぱちんこ店の経営者らは、経営する3つの営業所に設置されたぱちんこ遊技機の払出ユニット等について、あらかじめ公安委員会の承認を受けないで、遊技機の性能に影響を及ぼすおそれのある変更をした。平成30年8月、経営者らを風営適正化法違反(遊技機の無承認変更)により検挙した。(愛知県警察)
また、「ゲーム機等使用賭博事犯」の主要検挙事例として、「パチスロ賭博店における常習賭博等事件」を特記。パチスロ賭博店の経営者らは、常習として、店内にパチスロ機を設置して、賭客を相手に賭博をした。平成30年6月、経営者らを常習賭博罪、賭客を単純賭博罪により検挙した(兵庫県警察)。