(株)マルハン(本社/東京都、京都市)は消費税の「外税トライアル」について、5月28日開催の2014年3月期会社説明会の席上、取り組み経過を報告。冒頭、消費税対応の重要性について韓社長は「今期掲げた経常利益予測615億円。消費税が5%のままであれば、700億円を超えるレベル。消費税8%になったことの影響を加味している」と前置きした。その後、外税トライアルについて、営業本部より次の通り説明した。
全国的には、他の店でも消費増税に伴い対応している中、マルハンとして「現金減算方式」(大宮駅前店・原山台店)と「玉減算方式」(歌舞伎町店)、それぞれ説明。
○「現金減算方式」(カード徴収方式)は、消費税8%分を玉貸の際、遊技料金で徴収する方式。1玉4円だったものが、外税対応では1玉4.32円で貸し出される。例として遊技客は1000円(カード)を投入する遊技の場合、貸ボタンを1回押すと125玉(540円)分が出る(カードには残り460円分)。続いて2回目では、100玉(432円)分が出る(カードには残り28円)。この方式のメリットは、確実に8%の消費税を徴収することができる。これまでにない1円単位の精算が必要。一部の遊技客にとっては、この精算という手間が増えると感じることになる。
○「玉減算方式」は、消費税8%分を遊技料金ではなく、貸出す玉数で徴収する方式。例として遊技客は1000円投入すると、貸ボタンを1回押すと116玉(500円)分が出る。2回目を押して116玉(500円)分が出る。この方式は、玉数で調整するため、割り切れない部分生じる。8%増税分のすべてを徴収することにはならないが、精算の手間はなく、これまでと同様に遊技することができ、遊技における遊技客の負担がないことがメリットとなっている。
「4月1日より、約2ヶ月のトライアルを実施ている。遊技客の声はもとより、周囲への影響、スタッフの労働面での変化など、あらゆる面で検証をおこなっている。本日の段階では、明確な結論は出ていないが、今後の業界動向、将来的なお客様の遊技環境の向上を含めた上で、慎重に拡大展開を進めていきたい」と、執行役員の實川裕一郎営業本部長は取り組みを報告。そして、今年のマルハン営業本部として「今年のパチンコ業界は今まで以上に大きく変化する1年となると予測している。カジノの含むIR法案の法整備に伴うパチンコ業法の動き、年末にはここ数年来の構想が発信されてきたECO遊技機の全容が徐々に明らかになるとも言われている。これらの動きがプラスになるか、マイナスなのかわからないが、ホール・メーカーともに業界全体が技術革新をおこない、パチンコ業界を盛り上げようとしている。今年はいよいよそれが形となり、表れはじめる年でもある」として、「市場に合わせた目標設定」「お客様と向き合う営業」という方針を掲げた。