ニューギングループ(本社/名古屋市中村区)が東日本大震災における被災者復興支援の一環として取り組んでいる「Buy!TOHOKU」プロジェクト支援活動。今回、4回目となる支援を実施した。「石巻やきそば」セットをセレクトし調達。パッケージは今年、生誕50周年を迎えるサイボーグ009に併せて、石巻の石ノ森萬画館とコラボレーションさせた特別仕様。石巻で創業し大震災による津波で全壊、人的被害にも見舞われた製麺会社「(有)島金商店」(島英人社長)が製造する石巻では昔から食べられていた茶色の麺を使用した焼きそばで、B-1グランプリでも上位入賞を果たして一躍有名になった石巻やきそば(石巻茶色いやきそば、専用ダシ、特製ソース、揚げ玉含む)2食入りを調達した。
石ノ森萬画館の館長であり、石巻の街づくり並びに地域の活性化を目的に設立された(株)街づくりまんぼうの社長でもある西條允敏氏は「当館は仮面ライダーとサイボーグ009をメインとした内装を施しており、サイボーグ009は今年50周年を迎えます。サイボーグ009のキャラクターは9人いますが8ヵ国から集まっており、日本も今こそ一つになろうというメッセージでもあり、復興の大きなエネルギーになっている」と述べた。石ノ森萬画館は震災当時、普段通り営業を行っており、お客さんもいた状況の中で津波が来た。建物自体は、先人からの教えを受けて地震が来れば津波に襲われると認識していたので1階の天井を高く取った構造となっていたため、水位が1階の天井下まで来たが、人や展示物に被害はなかった。また、津波で流されてきた住民を救助し、40名程度がこの施設で何日間か孤立状態となったが、3階にあったレストランの食材で食料に関しても問題なく避難生活は維持できたという。それからリ・オープンまで1年9ヶ月かかり、リニューアルオープンは昨年3月で、来館者数は震災前より増加しているという。リニューアルにかかった費用は石巻市の他、全国から寄せられた寄付金が充てられたという。
今回の支援活動において、マッチングを担当した「一般社団法人石巻元気復興センター」の松本俊彦代表理事は「我が団体は震災後すぐに被災した企業が声を掛け合って、自ら立ち上がろうと当時20数社が集まってスタートしました。目の前には会社が全て津波で無くなってしまったという現実だけがあり、従業員も殆ど全てが全員解雇という状況で、その中からどうやって復興していくのかという状態でした。しかし、何とかみんなで力を合わせてここまで来ました。今回、石巻やきそばを使って頂いてご支援頂ける事は大変有り難く、こういった小さな奇跡を皆さんに作って頂きながら、一歩一歩我々も進んでいきたい」と挨拶した。
今回、石巻やきそばを提供する(有)島金商店は石巻港に近い場所にあり、震災後の津波によって建物・設備は全壊。従業員も1名が犠牲になったという。同社の島英人社長は石巻ではポピュラーに食されていた茶色い麺を使った焼きそばを世に広めて地域の活性化に役立てようと立ち上げた「石巻茶色い焼きそばアカデミー」の副会長であり、地域のイベントなどに出店して石巻焼きそばの普及に務めていたが、B-1グランプリへの参加がきっかけとなり一躍世に知られる存在となった。そんな矢先での大震災発生で、当時は会社の再建より、どうやって生きていくかという事で頭が一杯だったという。昨年3月に工場を再建し、途切れてしまった販路の復旧や新規顧客の獲得を進めている。今回の支援について島社長は、「石巻やきそばを出して頂けるという事で大変嬉しかったですし、弊社の商品を使って頂けた事は非常に光栄に思っております」と述べ、石巻の想いの詰まった商品ですので、これを手に取られた方々は是非、この地に足を運んでほしいとした。
ニューギングループは機会ある毎に東北の物産購入を通じて被災地復興の一助を続けていくという。
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