都市対抗野球 永和商事ウイング/目標の初勝利はお預け

第86回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)の大会4日目となる7月21日第2試合、永和商事ウイング(四日市市)は、NTT西日本(大阪市)と対戦。1対0で大会初勝利まであと2人と迫りながら、同点ホームランを浴びてしまった。9回ウラ・2死満塁サヨナラの場面まで攻めながらも、後一打が生まれず、延長戦となり、延長タイブレーク争いで敗退した。

永和商事は、三重県、岐阜県、和歌山県、千葉県にパチンコホール18店舗を営業する企業であり、野球部は創部3年目の昨年に大会初出場(初戦敗退)し、初勝利目指して2年連続出場を果たした。

永和商事ウイングは、初勝利にこだわった。チームの創設者であり、社長だった呉和彦氏が療養先で逝去した日が、この大会の出場を決めた日だったという。「東京ドーム1勝」を目標としていた亡父の遺志を受け継いだ、呉正和社長(33)。チームと応援団との大会記念撮影では、昨年の始球式の亡父の写真を抱いていた。そして、自ら都市対抗野球の企業チームの中で最も若い代表(社長)として、始球式に臨んでいた。そうした気持ちは、チームはもとより、応援団ともに初勝利への一体感となっていた。試合は、3-7で終わったけれども、「情熱に規模は関係ない」という前社長の言葉通り、初勝利の目標に新たなチャレンジが始まったといえる。

始球式をつとめた呉社長と四日市市のゆるキャラ「こにゅうどうくん」

郷土芸能である四日市諏訪太鼓(四日市諏訪太鼓保存会)の演技

初勝利に向け、一体となった応援が続いた