フィールズ(株)(本社/東京都渋谷区)の研究部門である「フィールズ総研」は3月18日、渋谷E・スペースタワー2Fにおいて、第1回「フィールズ総研フォーラム」を開催した。
同総研は、2012年に社内研究部署として設立され、フィールズが展開する各種コンテンツに関する独自の調査・研究活動を進めており、今回、社外に対する初の「フィールズ総研フォーラム」を開催したもの。同フォーラムでは、国内1万人に対する大規模ネット調査「Fields Yoka Survey」の第1回調査実施および分析結果に基づき、日本人のエンターテインメントに対する行動や実態、日本人が求めるヒーロー像などを明らかにした(実査期間は2015年12月16日〜22日、サンプル数10000人、設問数全400問)。
基調講演で挨拶に立ったフィールズ総研の大塩忠正研究開発室長(執行役員)は、「Fields Yoka Survey」速報〜進化するニッポンの余暇〜と題して余暇ビジネス(モデル)の進化の可能性を説いた。余暇の進化を読み解き「余暇3.0」の時代から「余暇4.0」に向かっているとした。「余暇4.0」とは、「遊びが新しい価値を産むための手段になる」「労働と余暇の区分がなくなる」領域とした。「今まさに余暇3.0時代末期にあり、様々なジャンルの余暇ビジネスが登場しているけれど、俯瞰して見ていくほどに、家族、恋人、友達、オタク仲間等など、ひとつの場所に集まれる新しい大衆娯楽が求められている」として、余暇4.0の胎動期としていた。
その後、個別テーマ発表「ニッポン人の余暇の実態」「<時間価値>を基軸としたシェアリング時代のIPビジネスモデル」「ぱちんこをエンタメ体験価値の観点 から捉え直」「成長する中国を担う新世代が求めるコンテンツとヒーロー像」「<ナラティブ>の議論が提示するクリエイティブの新視点と、体験価値のあり方」「情動研究-号泣のメカニズム-」「女性の心も掴むヒーロー作品とは」「女子化する20代男性と、彼らのヒーロー像」についてそれぞれ分析解説した。
今回は国内のみの調査だったが、今後は海外における余暇コンテンツと幸福感の関係性についも比較対象に入れたいという。日本人の余暇活動の傾向や特徴についても、今後も発表していく予定という。またフィールズ総研は、運営するWebサイトおよびFacebookなどを通して、日本の文化やエンターテインメント、コンテンツの動向などについて情報発信している。