(株)エンタテインメントビジネス総合研究所(本社/東京都台東区)は4月22日、オンラインによるEBI4月セミナーを開催した。
セミナーは、「第1部 afterコロナの補助金・助成金制度はこうなる!」と題して藤田宏代表取締役が講師を務めた。これまでの「雇用調整助成金」「一時支援金」に加えて、afterコロナを見据えた新たな制度を紹介した。
新型コロナウイルス感染症の影響により事業活動の一時的な縮小を余儀なくされた事業主が、在籍型出向により労働者の雇用を維持する場合、出向元と出向先の双方の事業主に対して、その出向に要した賃金や経費の一部を助成する「産業雇用安定助成金」。ポストコロナ・ウィズコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、中小企業等の思い切った事業再構築を支援する事で、日本経済の構造転換を促す事を目的とした「事業再構築助成金」(電子化申請用の「GビズID」取得のすすめ)。その他「IT導入補助金」「事業継承引継ぎ補助金」(M&A含む)について解説し、活用を促した。
「第2部 多角化経営に未来はあるか?」では、中辻寿夫講師(経営コンサルタント)が担当。①コロナによって、ライフスタイル、働き方、価値観などが急激に変わった事で、パチンコ営業などの「来店型ビジネス」はぜい弱で高リスクである事が浮き彫りとなり、大きな影響を受けた。②過去の成功事例を追随すれば何とかなった経営方針は、通用しなくなるほど、時代の変化が急加速している。③明確な「答え」のない時代になり、ホール企業の進むべき方向として、専業なのか、多角化なのかを決める岐路に立たされている、とした。そして、「専業」を選択する場合には、「大型化」(商圏拡大戦略)、「専門化」(「ニッチ」「生産性向上)への取り組みとなる。
一方で、収益力強化を目指す「多角化」について、メリット、デメリットを見ていった。メリットとして「経営資源の効率的配分、シナジー効果」「企業収益のブレ、オペレーション・リスクの低減」『負債調達によるレバレッジ効果の最大化」「成長が見込める事業への経営領域の拡大」を挙げた。パチンコ経営は衰退期にあり、コロナ禍がさらに拍車をかけた。多角化経営に、より明るい未来を描いていくためには、強い事業と弱い事業の目利き(見極め)、事業の撤退基準を事前に決めておく事が重要とした。
なお、5月は、EBIセミナー5月18日「〜全国データから見る〜最新!遊技機動向と今後の展望」「〜覆面調査結果に見る〜これからの店舗運営」、EBI研修5月25日「店長が知っておくべき財務諸表の基礎知識」と、それぞれ開催を予定している。両講座とも、受講はオンライン形式(Zoom利用)となっており、Aclub企業会員は無料、個人会員(一般含む)は有償。受講申込については、EBIまで。