日本遊技機工業組合の金沢全求理事長は4月17日に開催したパチンコ・パチスロ産業21世紀会主催の「依存(のめり込み)問題・置引き対策等研修会」において、のめり込み問題に対応するためのメーカー使命のもと対応策を訴え、新内規対応など、今後の方向性について説明し、理解と協力を求めた。以下要旨。
◆「のめり込み」対策 申し合わせ◆
依存症対策に関し、消費金額を抑える目的で確率と出玉を新たに取り決め。
いわゆるMAXタイプの販売(開店設置)は10月末まで。
また、同時に多種多様な遊技機の開発及び提供を促進。
①大当り確率の下限を変更
1/400→1/320 20%下げる
「20%」平均的な計算として…
大当りまでの時間(1/399)72分→(1/319)58分
大当りまでの使用金額(1/399)2万3200→(1/319)1万8600円
【効果】大当りまでの時間・消費金額20%下がる
②大当り時(初回大当り)の最低限出玉を決める
1/260〜1/320の場合、最大の出玉1/3かつ下限600個…
例1 最大2400個の場合、800個(1/3)
例2 最大1500個の場合、600個(500個ではない)
※ただし、ループタイプのように確変で必ず次回の大当りがある場合は、初回に出さなくても次回以降で出玉があればOK。
【効果】大当りしたら必ず出玉がある。出玉0では終わらない。
③一連の大当りの出玉の計算を変更した
ループ、ST、V確という種類別に、確変などの有利な状態に突入する大当りの出玉は除いて計算する方式に変更
「総量計算から初回大当りを除く」
今まで…初回の出玉を少なくすれば少なくなるほど、有利な状態で出玉を出すことをしていた。
新たに…初回で多い出玉を出しても、有利な状態の出玉に影響はない。
【どのような機種?】
・初回大当りでしっかり出玉がある機種が増える→持ち玉遊技が増える
・今までより大当りが体感しやすく、出玉が必ずあることで分かりやすい遊技仕様
・1個賞球機(〜1/260)もリリース数が多くなる
多種多様な遊技機とは
①本年6月〜「新しいジャンルの遊技機」
・大当りと大当りの間(確変中)で小当りが頻繁に発生し出玉を増やす
・4月末の日遊協主催の「フェスタ」で発表する(4月13日時点)
・確率中に次の大当りを待つだけではなく、出玉も増えるプラスαの楽しみを提供
②手軽に安価で遊べる初級者向けの遊技機
(初級者だけでなくスリープ層にもアピール)
・ある程度の甘い確率で、しっかりと出玉を出し、初めて遊んでも分かりやすい(〜1/160くらい・図柄が3つ揃って大当り、潜伏確変なし、長すぎない変動時間など)
・玉単価を抑える
・活性化委員会の遊技機検討ワーキングでも検討
・新たな「遊パチ」
・過去の人気機種をリバイバル・単純でも面白い
③多様な営業形態に対応した遊技機(プラス遊技球の動きで楽しむ遊技機)
・定量性やラッキーナンバー営業に対応できる(だらだらと大当りが続かない方がいい)
・いわゆる羽根物で役物に工夫
・出玉がほぼ決まっているリミッター搭載や大当りの回数が2回または3回と決まっているセットタイプなども作りやすくできるよう検討
<お客様・ファンには>
【今、遊技していただいているお客様、ファンには】
・来店回数を増やしていただく
・MAXばかりではなくライトタイプなども遊技してもらう
・いわゆるデジパチばかりではない遊技機も遊技してもらう
・出玉を求めるお客様でも満足で きる遊技機の提供
【ホール様には】
・確率は20%下げても面白さはダウンしない
・初回出玉がしっかりある遊技機は持ち球遊技で稼動アップ
・ライトミドル帯域の遊技機でも出玉はメリハリのある性能の提供
・定量制等の多様な営業方法に対応できる遊技機の提供
・新たなお客様や今は止めてしまったお客様を呼べる機械の提供
説明する金沢理事長