全日本遊技事業協同組合連合会(阿部泰久理事長)は4月20日、午後1時から第一ホテル東京(都内港区)において4月定例全国理事会を開催。午後3時30分から記者会見を開いた。阿部理事長、佐藤孔一副理事長、片山晴雄専務、榊原光裕専務(社会貢献機構)、西村直之代表(RSN)が会見に臨んだ。
「平成28年熊本地震」に伴う遊技機入替自粛の特例措置については、被災した店舗が営業再開に努めたとしても、5月からの遊技機入替自粛期間(平成28年5月2日から5月27日)が終わるまで再開できない事態となるため、特例措置を設けたもの。熊本地震の被害状況については、熊本県より20数店舗、大分県でも数店舗が休業しているとの報告。また、14 日の余震などで、遊技客がガラスの破片などで負傷したケースの報告があったが、従事者含めこれまでの安否確認では、犠牲者は無しとのこと。
「被災状況の深刻な店舗もあり、再開を断念せざるをえないケースも出てくる様相だ。熊本の組合事務局自体も被災状況の中にあり、そんな中で安否・被害確認を行っているが、各組合員店舗では、今それどころではないとの応答。もう少し落ち着かなければ実態は見えてこないと思われる」と、阿部理事長は気遣っていた。
4月よりスタートした新台設置制度では、日工組、日電協との連絡協議会(4月19日)で問題点を提出。4月25日開催の「遊技機流通制度連絡会」(3月14日に発足)の場で具体的に対応協議していく予定。遊技機の回収においては、第1次、第2次 の撤去規模14万台弱あったが、4月19日の説明では、6万台前後を回収し、8万台弱の状況との事。
より回収を進めるため、現在リユース機の活用が提案されている。「今大事なのは、回収対象機を市場から外していくことであり、高価な1台を導入するよりも、同じ費用で数台導入する方が回収は進むはず。その中で日工組よりリユース機の活用が提示されている。より円滑に入替の空白期間が生じないような流れにできるよう期待している。市場からいち早く外していくため、様々なケースに対応していけるよう協議している」(阿部理事長)という。リユース対応は、現状、日工組では11メーカー20数機種の状況であり、さらに対応を広げたいとの説明を受けて、「これまで資源浪費型産業と称されていたが、今後、リユースが比率を伸ばし、また営業に活用されるならば、決して悪いことではないと思っている。遊技機の入替自粛の明ける6月には具体的な回収につながる施策の一つとして期待している」という。
全日遊連が決議した、新基準に該当しない遊技機のホールにおける設置比率の目標値は今年12月1日パチンコ遊技機で30%以下、回胴式遊技機50%以下。現状では、着実に比率を下げている状況。「時間の経過に伴い、新基準に該当しない遊技機(全日遊連)と高射幸性遊技機(6団体)を混同される言動がみられ、混乱ないよう協議にも気をつけている。6月時点では実態把握を行う予定」(阿部理事長)という。
決議事項では、平成28年熊本地震に対する義援金(1000万円)及び見舞金の支出について決議。平成29年度第27回全国パチンコ・パチスロファン感謝デー(平成29年11月17日〜19日)の実施について決議。協議事項では、「平成28年熊本地震」に伴う遊技機入替自粛の特例措置について上程し、被災ホールのいち早い営業再開を促すため、特例措置を協議から決議事項として決議。
報告事項は、下記の通り。
(1)RSN2015年電話相談事業についての報告。
(2)平成27年度各都道府県方面遊協による「立入検査」(6013店・4万3403台)の実施状況について。
(3)平成27年度詐欺と思われる「攻略法販売」及び「打ち子・求人募集」業者に対する注意喚起活動について。
(4)「暴排ポスター」(1店舗2枚)の配布について。
(5)遊技機リサイクル推進委員会の開催(3月31日)結果について。
(6)貯玉補償基金理事会の開催(4月3日)結果について。
(7)日工組と全日遊連との定期連絡協議会の開催(3月23日、3月31日、4月19日)結果について。
(8)日電協と全日遊連との定期連絡協議会の開催(4月19日)結果について。
(9)セキュリティー対策委員会の開催(4月4日)結果について。
(10)ゴト対策に関する4団体会議の開催(4月4日)結果について。
(11)全日本社会貢献団体機構からの報告について。
(12)その他。