パチンコ・パチスロ産業の業界14団体は1月27日、新橋第一ホテル(都内港区)において共催による賀詞交歓会を開催。監督官庁の代表者ら来賓を前に、ホール14団体が2017年の業界の取り組みを発表した。
14団体を代表して阿部恭久理事長(全日遊連)、金沢全求理事長(日工組)、佐野慎一理事長(日電協)が挨拶を行い、阿部理事長は次の通り、14団体を代表して「パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題に対する」声明を発表した。
“パチンコ・パチスロは、長年にわたり大衆娯楽により育まれた日本の身近な娯楽です。しかし、近年、いわゆる「パチンコ・パチスロ依存」により、様々な弊害が生じており、社会からも様々な指摘を受けています。こうした問題への対応として、私たちは、今までも、依存問題を抱える当事者からの電話相談機関である「リカバリーサポート・ネットワーク」の設立、同相談機関の周知に向けたポスターのパチンコホール内での展示、「パチンコ店における依存(のめり込み)問題対応ガイドライン」の作成等、お客様に向けた依存予防対策を講じて参りました。また昨年は、検定機と性能が異なる可能性のある遊技機の全国規模での回収・撤去を行ったほか、メーカー団体が特に高い射幸性を有すると区分した遊技機を優先的に撤去するなど、遊技機メーカー、パチンコホールが一体となって、パチンコ・パチスロの射幸性の抑制の観点から依存予防対策を更に推し進めて参りました。そして、今年、私たち遊技業界は、パチンコ・パチスロ遊技が真の大衆娯楽として国民から愛されるよう、パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題対策を更に強化し、最優先課題として取り組んで参ります。パチンコ・パチスロ産業21世紀会”
警察庁生活安全局保安課の小柳誠二保安課長は「各団体におかれましては、業界の置かれている厳しい現状について、危機意識を共有していただき、各種問題に適切かつ着実に対処していただきたいと思います。特に、ぱちんこへの依存問題は、ぱちんこ遊技の負の側面と言われる事もありますが、この負の側面から目を背けることなく、問題解決に積極的に取り組む事が業界の社会的責任である事を強く認識していただく必要があると思います。先ほど声明を発表されましたが、これにともなわず、今後とも 業界全体で真摯に対応していただきたいと思います。風営適正化法の趣旨に思いを致し、遊技客が安心して遊技を楽しむ事ができる環境の整備をはじめとして、ぱちんこが健全な娯楽となるための取り組みをより一層推進される事を期待している」と述べ、業界が一体となった依存(のめり込み)問題への対応に期待し、健全化への連携を要請した。
宴では来賓の津村課長補佐(警察庁保安課)、五木田代表理事(機構)、有馬理事長(保通協)、柳澤常務(保通協)、西村代表(RSN)、栗原会長(遊運連)などを紹介。庄司孝輝会長(日遊協)の乾杯の音頭により、業界の新しい年に杯を掲げた。