日遊協 受動喫煙対策について厚労省ヒアリングで意見

一般社団法人 日本遊技関連事業協会(庄司孝輝会長)は9月21日、厚生労働省の「受動喫煙対策について関係団体からのご意見を伺う会」に出席し、堀内文隆専務理事が意見陳述した。

厚生労働省大臣室で開かれたご意見を伺う会には、加藤勝信大臣(写真中央)、高木美智代副大臣、大沼みずほ政務官が出席。加藤大臣は、「総理からは2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙対策を徹底するため、必要な法案を国会に提出するよう指示を頂いた。受動喫煙防止のための法整備をこれから議論していく。受動喫煙を軽減させるための環境整備として、喫煙専用室を設置するとか、また国民の受動喫煙に関する理解・啓発のための多様な政策を総動員して総合的に進めていきたい」と述べ、日遊協を含む12団体から20日、21日の両日にわたって意見を集めた。

日遊協は、堀内専務、薛博夫社会貢献・環境対策委員長が出席。これまでにも日遊協は、昨年11月16日に厚生労働省の公開ヒアリングに出席。今年2月15日に自民党厚生労働部会のヒアリング、3月7日自民党たばこ議員連盟の臨時総会出席など、4回目の陳述となった。日遊協としては、たばこと親和性のある業種の一つであり、すでに受動喫煙の条例県の事例(努力義務)もある事を説明。「受動喫煙の強化に取り組む事は非常に重要と考えているが、神奈川県や兵庫県のように、引き続き施設管理者や業界団体の自主的努力によって、遊技参加者の理解を得つつ、段階的に環境整備を図っていく事で十分に受動喫煙防止対策は進むと考える」として4点について意見を述べた。

(1)業種の扱いについて(サービス業施設という大枠で括るのではなく、施設を細分化し、それぞれ適した対策検討)(2)風営法業種特有の事情への配慮について(構造設備について既存法令で厳格に規制されており、内容によっては相当な期間休業が必要な場合も想定される)(3)多様な施策と十分な準備期間について(当初提示案の場合は、休業分の営業補償及び設置にかかる費用等十分な公的助成の要望)(4)アイコスなど加熱式たばこの取扱いについて(世情や科学的根拠を踏まえて適切な判断)述べた。

なお、受動喫煙の法改正案は先の通常国会で厚労省と自民党の調整が難航して提出できなかった。今回の衆院解散を受け、さらに流動的な状況にある。一方、東京都議会は9月20日から開会し、独自に受動喫煙防止対策の推進を掲げ、原則屋内禁煙の罰則付き条例の成立を目指している。

【出席団体】
全国がん患者団体連合会、アレルギー患者の声を届ける会、消費者団体連絡会、NPO法人フローレンス、日本周産期・新生児医学界(9月20日)
日本遊技関連事業協会、全国生活衛生同業組合中央会、日本フードサービス協会、全国麻雀業組合総連合会、四病院団体協議会(日本医療法人会、日本精神科病院協会)、全国社会福祉協議会、日本私立大学団体連合会(9月21日)