全日遊連 依存問題に明け暮れする年

全日本遊技事業協同組合連合会(阿部恭久理事長)は1月18日、第一ホテル東京(都内港区)において1月定例全国理事会を開催し、午後4時前より記者会見を開催した。

記者会見には、阿部理事長(写真中)、合田康広副理事長(右)、片山晴雄専務(左)が出席。記者会見の冒頭で阿部理事長は、「今年もたぶん依存問題に明けて、依存問題に暮れるのではないかと思っています。山田課長の講話をいただきましたが、依存問題についてのウエイトが大きかったと思います。春には啓発週間(ギャンブル等依存症問題啓発週間)が始まりますが、私たち業界としてどのような取り組みをして、国民の皆様にご理解いただくのか、大きな課題と思います。同時に、遊びやすい環境づくりを整えていく事だと思います。娯楽の一環として営んでいるという事を広めていく年になると思います」と述べた。

<主な質疑内容>
■安心パチンコ・パチスロアドバイザーについて
安心パチンコ・パチスロアドバイザーは、12月末までに3万398人が受講。後は、未受講店舗が若干あるところから、全国全店舗が受講につながるよう努めている。また、講習用DVDの改訂も進めており、2月から新バージョンで講習を行っていく。
■ギャンブル等依存症問題啓発週間について
国民の間に広くギャンブル等依存症問題に関する関心と理解を深めるため、ギャンブル等依存症問題啓発週間(5月14日〜20日)が予定されている。パチンコ業界としての取り組みについては、1月29日に21世紀会を開催し、そこで了承された内容で実施(なかのZERO)を予定している。
■ATMについて
行政から「営業所内におけるATMの設置については、従前より、依存問題の観点から懸念が指摘されているところであり、こうした指摘に業界としてどう応えていくのか、よく検討されるべき」との要請。これについては、よく検討して対応していく予定。このATMは、金融決済サービス(ATM運用サービス、他)の企画・運営する(株)トラストネットワークスが「エンターテインメント業界向け銀行ATM」サービスを2007年に提供開始している。現在までのところ利用制限(日額累積上限3万円、月額累積上限8万円など)ができる「抑制機能付き銀行ATM」。
■依存防止対策の実施状況調査について
RSNの相談窓口告知ポスター(ステッカー含む)の掲示」「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」「18歳未満立入禁止告知」「自己申告・家族申告プログラム導入」などについて実施状況の調査は、遊技産業健全化推進機構に要請(1月16日機構理事会)。3月11日理事会で審議し、早ければ5月より調査スタート。
■障がい者雇用について
「企業は全従業員数の2.2%以上(平成30年4月1日)の障がい者を雇用する義務があり、未達成の場合には納付金の徴収という罰則もある。そうした中、どうしたらいいのかという企業が多いようだ。パチンコ業界として、障がい者の方を積極的に雇用する取り組みは、大事な使命だと感じています。業界として雇用率を確保する施策として、きっかけづくりとしてセミナーを開催する段階になった」と阿部理事長は、2月20日にセミナー開催予定と説明。

【理事会報告事項】
(1)パチンコ・パチスロ依存問題への対応について/パチンコ・パチスロ産業依存対策有識者会議の設置、依存防止対策の調査等。
(2)障がい者雇用促進講習会(東京)開催概要/2月20日開催予定。
(3)遊技機流通制度連絡会の開催(12月18日)結果について/9月〜10月の運用状況報告等。
(4)推進機構の定例理事会(1月16日)及び「助成事業」「不正改造手口」に関する説明会(11月27日)について
(5)「2017年度分ホールにおける電気使用量等調査」の集計結果について
(6)ホール業界へのベンチマーク制度の導入について
(7)都市景観形成推進協議会からの要望書について
(8)暴力団対策特別委員会(11月15日)からの報告について
(9)全日本社会貢献団体機構からの報告について
(10)その他