全日遊連 依存対策の令和元年はじまる

全日本遊技事業協同組合連合会(阿部恭久理事長)は5月17日、第一ホテル東京(都内港区)において令和最初となる5月定例全国理事会を開催(理事52名中47名出席)した。

記者会見には、阿部理事長、大野春光副理事長、伊坂重憲副理事長、片山晴雄専務が出席。記者会見では、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に沿った業界の取組みを報告した。

冒頭の理事長挨拶において、「報告事項では、パチンコ・パチスロ依存問題への対応について上程しております。第三者機関であるパチンコ・パチスロ産業依存対策有識者会議(略・依存有識者会議)から21世紀会の諮問に対する中間答申を頂きました。本答申でご指摘いただいた項目を含め、今後更なる依存問題の抑止に向けた取組みを進めていきたいと思います」と、依存対策を着実に進めていく事に理解と協力を呼びかけた。

記者会見では、依存対策について3点が報告。
■依存有識者会議の中間答申について。依存有識者会議は2018年12月に発足。21世紀会は「遊技業界における現行の依存問題対策全般についての評価」について諮問し、2019年1月24日、3月14日議論。4月25日中間答申があった。
■ギャンブル等依存症対策推進基本計画について。パチンコ業界は10数項目の対応が明記されており、ほとんどが2019年度中の取り組み。その中、依存問題対策要綱の制定・公表があり、5月10日の21世紀会の話し合いで、まずは全日遊連がたたき台を示した中で策定に取り組む事になった。
■「パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム」開催結果。5月14日、なかのZERO(東京都中野区)においてフォーラムを開催し、1部2部ともに定員500名に近い参加があった。

<主な質疑内容>
○依存フォーラムの反響について/「パチンコ業界が依存問題に関して『パチンコを取り除いても解決につながらない』などと訴えました」(テレビ朝日)の取り扱い方について、「報道姿勢は指摘したからといって変わるものでもありません。これから私たちはきちっと取り組みを実行し、公表していく環境づくりしかないと思っています」(阿部理事長)と、開かれた業界(全日遊連)にしていく事が不可欠とした。
○来年以降の「ギャンブル等依存症問題啓発週間」対応について/「啓発週間として、パチンコ業界だけが初めて啓発イベントを開催したのではないかと自負しています。次回どういった活動にしていくのかを議論していきたい。ただパチンコはギャンブル等の等の部分であり、ギャンブルではない。その事を伝える事が大事と思う」(阿部理事長)。「そもそも今回の法案はアルコール等依存が下地の啓発週間だったのですが、調べてみると啓発活動はほとんどが地方自治体が主催であり、事業者は介在していない状況。その意味では、パチンコ業界の試みというのは、初の取り組みだと思っています」(大野副理事長)。

【理事会議案・報告事項】
<決議事項>
○2019年度通常総会資料(6月20日・事業&決算関係等)の検討について(承認)
<報告事項>
(1)パチンコ・パチスロ依存問題への対応について
(2)日工組と全日遊連との定期連絡協議会(5月16日)の開催結果について
(3)日電協と全日遊連との定期連絡協議会(5月16日)の開催結果について
(4)中古機流通における諸費用改定の要請について
(5)セキュリティー対策委員会の開催結果について
(6)推進機構の定例理事会について
(7)遊技機リサイクル推進委員会の開催結果について
(8)ホール業界へのベンチマーク制度の導入について
(9)2019年度通常総会におけるファン感謝デー事業表彰組合について
(10)その他