札幌方面遊技事業協同組合ならびに札幌遊技業協同組合(合田康広理事長)、札幌遊技業支配人会(鶴見正明会長)、一般社団法人 日本遊技関連事業協会北海道支部(美山正広支部長)は10月4日、札幌市の札幌コンベンションセンターにおいて、健全営業推進セミナー2019を開催した。セミナー第1部は、(有)ジャパン・セキュリティ・サービスの高石隆一チーフアドバイザーによる『各種不正事案への対応の基本』と題した不正防止対策。午後からの第2部では、『パチンコ・パチスロ依存問題フォーラム』を開催。最後に、NPO法人ワンデーポート・中村努施設長が『依存問題を病気と捉える事の弊害』と題した基調講演を行った。
席上、北海道警察本部生活安全部保安課指導官の宮下英昭警視が、『ぱちんこ営業の健全化推進について』行政講話を行った。宮下警視は、行政処分の状況、ギャンブル依存症対策、道内における遊技業関連事案、その他など、4項目について注意喚起。道内の取締り状況については、「平成30年は16件の行政処分を下した。今年は今までに3件の処分事案が発生している」とし、主な違反の内容については、「見通しを妨げる設備設計、広告宣伝規制違反、遊技機の無承認変更など」を挙げ、「このような著しく射幸心をそそる行為については特に注意を払い、遵法精神を発揮していただきたい」と注意。「道内にはイベント規制もある」と改めて警鐘を鳴らした。
また、ギャンブル依存症対策については、本年4月に閣議決定した依存症防止対策基本計画の中で遊技業界関連の努力事項を列挙し、「業界の努力が社会の認識を変える。遵守できない場合は、取締り対象になりかねない事を十分に認識して、取組みの推進をお願いする」と語った。その他、「企業は利益追求を図るのは勿論だが、利己主義的な行為行動は許可営業者にあっては許されない。業界の今後を考えれば、適正で健全な業務で発展策を考えていただきたい。特に管理者の責任は大きい。自らの責務を強く自覚し、従業員教育に当たっていただきたい。警察は厳正なる対処をもって取締りに当たるので、業界にあっては、やるべき事はやり、社会からも認められる産業に成長していただきたい」と要望した。