一般社団法人 遊技機リサイクル協会(江川明裕代表理事・写真)は、第14回定時社員総会(5月18日予定)を延期した。緊急事態宣言の延長による対応で、今後、理事・監事の少人数での実施を予定している。すでに理事会承認している「第14期」事業報告等について、同協会は、このほど公表した。
事業報告の概況において、使用済み遊技機の回収については、新規則機の新台販売台数が伸びず、結果、排出台自体は少なく推移。今後は、残る経過措置に伴い撤去に向けて相応の台数の排出が見込まれ、回収及び解体対応が注視されているとした。
解体後に発生する非鉄・樹脂等の素材の市場価格では、長期化する米中貿易摩擦の影響の中、持ち直しの基調は見られていない状況。特に世界一の資源需要国・中国の輸入規制の強化、東南アジア各国でも受け入れ規制の広がりなど、行き場のなくなった雑品プラの問題は、環境にとどまらず経済への影響にも懸念される状況にあるとした。
同協会のリサイクル業者(指定業者)による「障がい者雇用」「障がい者自立支援施設」の活用・支援においては、解体部材量の安定確保が難しく、支援が続けられない事業所もあり、支援のあり方を模索している。
■令和元年度中の新規組合(遊協)は、山口、広島、島根、鳥取、旭川、北見の参加があり、1都30県5方面となった。新規メーカーは、パチンコ1社(JFJ)、パチスロ8社(山佐、ロデオ、サンセイアールアンドディ、JFJ、コナミアミューズメント、KPE、銀座、タイヨーエレック)が参加し、パチンコ30社、パチスロ24社となった。同協会の令和元年度の回収台数は、パチンコ(本体、盤、枠)10万3968台(対前年比20.67%減)、パチスロ8万5459台(対前年比36.79%増)。
■令和2年度の事業計画では、循環型経済社会の実現を目指して環境保全に寄与し、社会的責任を全うするため、遊技機の部材の再利用の促進及び排出台の適正処理の推進を行う事を事業運営の基本方針とした。その具現化に向け①パーツリサイクルの促進②障がい者自立支援及び高齢者雇用の支援③排出部材・部品の利用促進及び商品開発の三本柱で促進する。