東京遊協 旧規則機の計画的撤去に不退転の決議

東京都遊技業協同組合(阿部恭久理事長)は7月21日、東京・市ヶ谷の遊技会館において、7月定例理事会を開催(全76名中54名出席)。コロナ禍を受け、通常の理事会は1月23日以来半年振りの開催、遊技会館での開催は昨年11月28日以来となった。

21世紀会(パチンコ・パチスロ産業21世紀会)で決議した「経過措置1年延長による『旧規則機の取扱い』に関する計画的撤去」について決議。阿部理事長はこの点について、コロナ禍により旧規則機の計画的な撤去が困難との状況判断により、業界挙げた21世紀会は行政に経過措置の延長を要望した。「必ず誓約書を提出するとの条件で要望し、その結果、1年延長という判断をいただいた。ところが、撤去は1年延長された(期間内ギリギリまで稼動できる)のだから、その後21世紀会の計画的撤去(誓約書含む)を決める必要ないという意見の方がいるようなのです。前提条件(旧規則機の計画的撤去誓約)があった結果の経過措置の1年延長です。その事をしっかり理解していただかなければなりません。21世紀会で決議した事を、東京として着実に遂行していくための状況も作っていかなければという事で、新たに組合員資格についての規約も上程しました」と経緯を説明した。議題説明を行った佐藤機械対策委員長は、すでに誓約書は99.9%(現状1店舗未着)の提出状況にあり、東京は率先して確実に対応していると報告。結果、原案通り決議した。

引き続き「組合員資格停止に関する規約の制定について」上程。これは、21世紀会が決議した旧規則機の計画的撤去は、必ず達成しなければいけない、一人の違反者を出す事なく難局を乗り越えなくてはならないと、実効性あるものにするため、新たに組合員資格についての規約制定(案)に至ったと説明した。「相互扶助の精神に基づき、都遊協が運営する各種施策等に際し、違背行為等があった場合における組合員の資格停止に関する処分の手続きについて定め、処分の円滑・適正な実行を図り、もって、組合員全体の利益の保全と経済的・社会的地位の向上を図る事」を目的とした。資格停止期間は180日を限度として、組合員としての権利を失うとした(「除名」と比べ組合員の不利益は少なく、処分に対して段階的手続きを踏まえる事ができ、規約を設ける事は問題ないとの判断・助言にもよる)。審議の結果、全会一致で決議した。これにより、8月7日臨時総代会の開催(書面決議)が承認となった。

関連して、経営委員会からは、「計画的な撤去により、かなりの台数の排出が予想されます。その中、排出の際は、遊技機リサイクル協会の指定業者への利用も考慮いただきたい」、機械対策委員会からは、「全国において新基準に該当しない回胴式遊技機(高射幸性遊技機)は11万1197台(5月末)、6.92%の状況説明。「8月に『押忍!サラリーマン番長』、10月『パチスロ黄門ちゃま 喝』、11月『ミリオンゴッド-神々の凱旋‐』という事で、この3機種だけでも東京で1万台以上といわれており、計画的撤去をお願いしたい」。全国の遊技機の保管状況調査(2020年4月実施)については、「旧規則機(検定・認定切れ)は、ぱちんこ23万1121台、回胴式遊技機17万4799台だった。早期に適正な処理をお願いします。今後、全国規模では200万台規模での排出になります。計画的な撤去をお願いします」と状況を説明した。

【議題】
①「旧規則機の取扱い」に関するパチンコ・パチスロ21世紀会決議の承認について
②組合員資格停止に関する規約の制定について
③東京都知事感謝状交付申請候補者の推薦について
④中小企業団体中央会における会長表彰候補者の推薦について
⑤熊本県遊協への豪雨災害による被害に係る見舞金(100万円)支出について
⑥臨時総代会の開催について
●報告連絡
(1)東京都「感染防止徹底宣言ステッカー」について
(2)2021年中における理事会、委員会等の日程について
(3)防犯グッズ「LEDライト付キーホルダー」の発注結果について
(4)遊技機リサイクル事業の進捗状況について
(5)2019年度分ホールにおける電気使用量等調査票回答状況について
(6)都内自治体の喫煙所整備に関する助成制度について
(7)共同購買事業及び団体保険事業の進捗状況について
(8)今後のファン感謝デーの開催方針及び総付キャンペーンについて
(9)機械対策委員会(全日遊連)の報告について
(10)休業要請中に遊技場に来たお客様は依存症者なのか」調査について