東京遊協 休業要請・休業協力に対して、熟慮の上で真摯な対応を要請

東京都遊技業協同組合(阿部恭久理事長)は4月27日、東京・市ヶ谷の遊技会館において、4月定例理事会を開催(理事総数76名中、直接出席20名、リモート33名の53名が出席)。緊急事態宣言発令に伴う組合の対応について各組合員の判断に委ねる事で決議を行った。

【主な報告事項】
■緊急事態宣言発令に伴う都遊協の対応について(決議)
4月24日付けで「第三次緊急事態宣言の発令について」を組合員に発出した。基本的には、1000平方メートル以上の遊技場は休業要請、それ以下は休業協力依頼という対応。組合としては、熟慮の上で真摯な対応を要請し、基本的には個々事業者の判断に委ねるとした。「昨年の緊急事態宣言の時と違い、各組合員の判断に委ねるとした理由について」質問があった。「協議の結果、これ以上の休業を組合として強いる事はできませんでした。議連で業界の状況を申し上げましたが、現段階では、各自の判断に委ねる事と判断しました」と説明した。
■独禁法違反でないとした東京地裁の決定について
21世紀会決議に関し、撤去要請や勧告を行い、組合員資格の停止措置を受けた組合員企業の係争「独占禁止法24条に基づく差止仮処分命令申立事件」について報告。21世紀会決議に関する誓約書の未提出、対象遊技機の未撤去に関して、中古遊技機の保証書作成・打刻申請拒絶により遊技機入替ができないと、当該企業は、独禁法違反であるとして、販売商社を訴えていた。これについて、東京地裁は3月30日、本件について業界ペナルティーを不服とした申立を却下(門前払い)した。機構広報誌5月号において三堀清弁護士がこの地裁の判断について「自主規制を守らずに個社の利益を追求するホール業者の主張を、企業の社会的責任を背景として退けたものとも評価できる」と自主規制についての指針になるであろうと、三堀弁護士は評価している解説を共有した(なお、保全異議・取消・抗告という不服申立手続きがあり、今後どうなるかは未知数)。
■旧規則機の計画的な撤去に関するメーカー団体からの要請文書について
4月12日に日工組、日電協連名で「オリンピック期間中の旧規則機計画的撤去について」という要望書を受けたもの。本年2月末時点での遊技機の設置の状況は11月末までに撤去すべきパチンコの台数が、約89.6万台(撤去進捗率62.7%)であり、うち「海シリーズ」だけでも33万台以上。パチスロは約75.9万台(撤去進捗率51.0%)であり、うち「ジャグラーシリーズ」だけでも約26万台。両シリーズは約3分の1が、それぞれのメーカーにかかる負担となっており、これらの入替撤去が短期に集中した場合の対応が非常に懸念されている。こうした状況を踏まえて、計画的撤去について再確認した。また、組合アンケートにおいて、北電子ジャグラーの供給量調査結果(4月20日)について報告。旧規則機の撤去に見合う希望台数が確保できる予定について、できている16件、できていない99件、回答もらっていない12件という状況とした。台数規模を集計すると1010台確保できる予定で、1872台不足するとの状況を憂慮。今後、組合(全日遊連)を通じて対応していくとした。

【決議事項】
①緊急事態宣言発令に伴う都遊協の対応について
②2021年度通常総会(総会)への提出議題について
③東防連からの防犯グッズ作製の依頼について

【報告事項】
①依存問題啓発週間ポスター及びWEBフォーラムについて
②遊技産業健全化推進機構2020年度活動報告について
③2020年社会貢献、社会還元の実施状況調査結果について
④独禁法違反でないとした東京地裁の決定について
⑤遊技機リサイクルシステムの進捗状況について
⑥全関東夏のファン感謝デーのパンフレット発送について
⑦旧規則機の計画的な撤去に関するメーカー団体からの要請文書について
⑧中古機流通協議会の開催結果について
⑨北電子ジャグラーの供給量調査結果について
⑩早野教授への研究助成の中間報告について
⑪2021年度pp奨学金給付生決定のご報告について