一般社団法人 日本遊技関連事業協会(西村拓郎会長)は7月30日、本部会議室においてオンラインを使い、「SDGsオンラインセミナー〜ホールの防災拠点化〜」を開催した。
主催の日遊協社会貢献・環境対策委員会の福地光委員長は、コロナ禍でのIT革新として、このオンライン会議を挙げた。参加申し込みは96名と関係者含めると100名を超えた事を報告。SDGs(エス・ディー・ジーズ)は社会認知が進んできているが、まだまだ道半ばと称して、「パチンコ関連企業でも宣言している企業がありますが、多くは様子を見ている状態です。SDGsとはどういうもので、どう進めていくのかを今回のセミナーの目的と思います」と開催趣旨を述べた。
講師に西田純氏(合同オフィス西田・環境戦略コンサルタント)を招き、「SDGsとは」と題して講演した。国連で16年間環境対策に取り組んだ勤務経験をもつ西田氏は、持続可能な社会を目指す国際的な取り組みであるSDGsについて、提唱されるようになった背景など歴史的な経緯から説明。SDGsは「持続可能な開発目標」と訳されるが、21世紀を迎えた国際社会の共通した問題意識として育まれてきたとした。そして、いま日本ではどのように浸透してきているのか、企業で取り組むにはどのように進めたらよいのかといった他業種の実例などを紹介した。
業界が今、取り組んでいる依存対策について「『健康(全ての人に健康と福祉を)』というところに当てはまります。依存対策に取り組んでいますと宣伝し、それが売り上げに反映するのかと考えた場合、一過性で終われば、それまででしょう。色々と繋がり広がらなければなりません。私の推奨しているのはこの次のステップという視点(見通し)です。2030年まで依存対策を継続して取り組めば、どうなっている(何が変わっている)でしょうか。『健康』だけでなく、例えば『貧困を無くそう』ですとか、『住み続けられるまちづくりを』に影響を及ぼすでしょう。『つくる責任つかう責任』、『ジェンダー平等を実現しよう』といった事につながるのではないでしょうか。先々の事を見通すという事の意味は、形を変え、切り口を変えて続いていく物なのです。その源泉は社会改善するための多角化であり、取り組む企業が儲ける事で推進源といえます。この視点を皆様が議論し、連綿と行動していく事にこそSDGsの真価と思います」(要旨)と説明した。
続いて、ホールが本業を活かせるSDGs活動の一例として、ホールの防災拠点化に関連する取り組みについて、『ホールの防災拠点化に関して』 企業としてどう位置付けていくかについて、大野英明氏(ジーピーエム(株)・防災士)は、「遊技業界と防災備蓄について」様々な取り組みがある事の事例を紹介。団体としての取り組みとして、一般社団法人ぱちんこ広告協議会(大島克俊理事長・PAA)の「防災拠点ネットワークについて」紹介した。
最後に、日遊協がSDGsの一環として取り組んでいる 『全国クリーンデーについて』、日遊協社会貢献・環境対策委員会がその歩みを取り上げた。なお、2021年の第4回は9月1日〜10日に予定しており、参加を呼びかけた。