21世紀会 フジテレビに抗議、番組謝罪

パチンコ・パチスロ産業21世紀会(阿部恭久代表)は5月18日、同日放送のあったフジテレビの情報番組「めざまし8」に対して、業界挙げて抗議する姿勢で要望書を提出した。

阿部代表(全日遊連・理事長)は、「今朝、事実誤認の報道がありました。マスコミには、まだまだ悪意ある報道があります。こうした内容を無くし、業界に関わっている多くの人たちが胸を張っていけるような環境を作る事。これは業界をまとめている我々の責務と考えています」と強い口調で述べた。続く、日遊協の西村拓郎会長からも、パチンコに対するマイナスイメージで長年苦しめられてきたが、そろそろ変えなければいけない時として、今回の報道は、「本人がネットカジノに使ったと供述しているのに、番組ではパチンコ店で使ったとの偏向報道でした。すぐに抗議文書を作成し、当該放送局宛、準備しています」と毅然とした姿勢でいると述べた。

当該番組では、山口県阿武町が新型コロナウイルス対策の臨時特別給付金計4630万円を誤って町内の男性(24)に振り込み、返還を求めている問題で、男性が「金は海外のインターネットカジノ数社で全部使った」と説明している事について言及。男性の代理人弁護士は16日の記者会見で、男性が振込金を使ってしまい、返還が困難な状況だと明らかにしていた。ところが、番組では、男性の知人の証言「休日はパチンコに行っていると話していた」と紹介。同じくパチンコ店で男性とみられる人物と会話した女性が「財布に100万円近いお金が入っていて、えらい(お金を)持ってるから何しているのと言ったら黙ってた」など、独自取材として付け加えた。

ところが翌19日の番組では、18日に放送した内容に誤りがあったことを認め、番組内で謝罪した。「昨日の放送で『誤送金を受けた24歳の男性とみられる人物が、100万円近い現金を持ってパチンコ店を訪れた』とお伝えしましたが、容疑者の民事事件の代理人弁護士によると、容疑者は『100万円を持ってパチンコに行った覚えはない』と話しているという事です。お詫びして訂正いたします」とした。MCの谷原章介氏は、「これからも改めて、より正確に丁寧に取材をして、みなさまにお届けしていきたいと思っております。申し訳ありませんでした」と謝罪した。