関西遊商 2府4県への車椅子寄贈、8年目を迎える

関西遊技機商業協同組合(小西哲也理事長)は12月13日より、近畿2府4県の社会福祉協議会それぞれに対し車椅子を寄贈。23日は大阪市中央区の大阪社会福祉指導センターにおいて、寄贈式を開催した。

車椅子の寄贈は8年目を迎える。毎年秋に開かれるチャリティゴルフ大会における収益金を購入資金に加え、今年は計40台を寄贈した。各県の内訳は大阪10台、兵庫8台、京都7台、滋賀5台、奈良5台、和歌山5台。車椅子は利用者が自分で後輪タイヤを回しながら移動する自走式と、介助者が押して移動する介助式の2種類が選択でき、あらかじめリクエストを募ったところ、自走式17台、介助式23台の購入に至った。尚、車椅子各台にはクッションも合わせて取り付け、利用者の負担を軽減するなど配慮した。

本件は関西遊商の総務委員会が担当となる。同会の加藤誠一委員長(副理事長)や北大将副委員長(常務理事)が各県の社会福祉協議会を回り、目録を贈呈。23日の大阪会場には小西理事長も列席した。大阪では吹田市、摂津市、豊能町、四条畷市、千早赤阪村、岸和田市、和泉市7市町村に車椅子が割り振られる。会場にはそれぞれの市町村社協の担当者が訪れ、車椅子に係る各地での現状を訴えた。

それによると、いずれの社協も住民への貸し出し用車椅子を抱えてはいるが、老朽化によって使用できなくなっている車椅子も増え、利用が難しくなる事も珍しくないという。また、例えば豊能町では住民の約45%が高齢者を占めている。車椅子は病気やケガなど一時的な使用の為に貸し出す目的で用いられる予定だが、高齢化の波とともにその需要は顕著に高まっているという。

府社協を代表して列席した田中進常務理事は、共生社会の推進には障がい者や高齢者が地域と繋がる事が大切だと指摘。「その為には閉じこもるのではなく、社会との接点を欠かさず、学び、伝え合う事が必要となります。車椅子という移動手段が彼らの社会参加を助長します。我々も積極的に活用していきたい」述べ、挨拶とした。

小西理事長より感謝状が手渡された後、田中常務より感謝状が贈られた。その後、小西理事長は車椅子の原資について改めて説明。133社からなる関西遊商組合員の協力によって今年も寄贈する事ができたとし、今後も10年、20年と継続していきたいと語った。小西理事長はこれまで機械対策委員会などを歴任してきたこともあり、車椅子寄贈式への参加は初めてとなる。式典を終えて「車椅子を求める人達の声を直接聞き、我々は世の中に必要な事をしているんだという認識を新たにしました。これからもたゆまぬ努力によって社会や地域から求められる存在となりたい」と語った。