パチンコ・パチスロ産業の業界14団体は1月30日、新橋第一ホテル(都内港区)において共催による賀詞交歓会を開催。監督官庁の代表者ら来賓を前に、ホール14団体など関係者約450名が集った。
14団体を代表して阿部恭久理事長(全日遊連)、筒井公久理事長(日工組)、佐野慎一理事長(日電協)が挨拶を行い、阿部理事長は次の通り、14団体を代表して「パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題に対する」声明からの1年の歩みを報告した。
業界6団体による依存問題に関する会議を立ち上げ、業界14団体としてできうる限り急ピッチで進めてきたところです。安心パチンコ・パチスロアドバイザー制度については、全国に約1万6000人誕生させる事ができました。世界でも類を見ないシステムで業界の貴重な人的資源を生かしてさらなる制度の拡充を推し進めて、安心して遊んでいただけるサービスを提供していきたい。電話相談機関である「リカバリーサポート・ネットワーク」(RSN)の強化では、昨年4月から21世紀会事業として行っているホール従業員の出向ですが、その出向者の業務報告をこの席で総括・発表させていただきます。この他、自己申告プログラムの対応など、対策を進めているところです。今年も私たち遊技業界は一丸となって、対策に取り組んで参ります。規則改正は2月1日に施行します。それに向け、中古遊技機の認定申請作業等で、関係団体の協力のもと大きな問題もなく対応する事ができました。ご協力いただいた関係団体、ホール各位に重ねて御礼申し上げます。IR推進法の成立以来、依存問題対策への社会の目は以前にも増して厳しくなっています。そうした厳しい視線に答えられるようギャンブルとは一線を画す遊技であり、国民から愛される大衆娯楽としての位置づけを明確にしなければなりません。(阿部理事長の挨拶・要旨)
警察庁生活安全局保安課の山田好孝保安課長は「特に、ぱちんこへの依存問題は、国会や報道などにおいても、取り上げられるなど、的確な対応を迅速に進める必要があります。すでに業界におかれては、RSN相談時間の延長、ぱちんこへの依存防止対策の専門・安心パチンコ・パチスロアドバイザーの運用の開始の他、自己申告プログラムについても遊技回数、遊技時間を申告対象に追加するとともに、本人の同意がある場合には、家族からの申告を受け付けるとする事など、ぱちんこへの依存防止対策に積極的に取り組んでいただいていると承知しています。また、今年も業界が一丸となって依存問題対策を最優先課題として取り組んでいただけるとのことであり、私どもとしても大変心強く感じているところです。2月1日は、風営適正化法施行規則および遊技規則の改正規則が施行しますので、この対応も適切に行っていただくようよろしくお願いします。風営適正化法の趣旨に思いを致し、遊技客が安心して遊技を楽しむ事ができる環境の整備をはじめとして、ぱちんこが健全な娯楽になるための取り組みをより一層推進される事を期待しています」(要旨)と述べ、業界が一体となって依存(のめり込み)問題への継続対応に期待し、健全化への連携を要請した。
宴では来賓の津村課長補佐(警察庁保安課)、五木田代表理事(機構)、羽賀専務(同)、殿川常務(保通協)、西村代表(RSN)、栗原会長(遊運連)などを紹介。庄司孝輝会長(日遊協)の乾杯の音頭により、業界の新しい規則改正のスタートに杯を掲げた。
14団体を代表して阿部理事長が挨拶
RSN西村代表(左)とRSN出向のホール代表2名が報告を行った