遊技産業14団体 更なる依存対策の強化を掲げる

パチンコ・パチスロ産業の業界14団体は1月29日、新橋第一ホテル(都内港区)において共催による賀詞交歓会を開催。監督官庁の代表者ら来賓を前に、ホール14団体など関係者約450名が集った。阿部理事長は14団体を代表して2017年の「パチンコ・パチスロ依存(のめり込み)問題に対する」声明から3年目に際して、成果を示す時と対策強化を誓った。

14団体を代表して阿部恭久理事長(全日遊連)は、政府のギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議により示されていた論点整理(2017年3月)、その強化(同年8月)で示されていた項目の進捗について次の通り示した。
(1)リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)の相談強化及び機能拡充/夜間対応から始め、現在は一貫した相談体制で、午前10時から午後10時までの12時間体制。全商協の支援室の機能を沖縄のRSN本体に移管し、全てを集約した。
(2)「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」について/所期の目標としていた2018年内3万人を達成した。
(3)ホールにおける依存問題対策の第三者による調査について/遊技産業健全化推進機構により、年内の実施予定。
(4)「ギャンブル等依存症問題啓発週間」への対応として/5月14日に、東京でフォーラム開催。

そして、「本年4月を目処に政府の依存症対策推進本部が策定する基本計画の内容を踏まえ、官民一体で連携を図りながら、本年も依存問題対策を業界の最優先事項として、皆様と取り組んでまいりたいと思います。そしてまた、私たちは、依存問題対策だけに終始する事なく、お客様に対して娯楽の時間、遊びを提供するという、本来求められている役割も忘れてはいけません。お客様の過度な遊技の抑止と共に、遊技人口の回復に向けた、魅力のある遊技の提供を行う事も業界が国民から必要とされる産業として生き残るために必要であります。私たちホール営業者、メーカー、各関係者がそれぞれのお立場で、この事を念頭に置きながら、取組みを進めていただきたいと思います」と述べた。

警察庁生活安全局保安課の山田好孝保安課長は、「これまでの取組を強化する事はもとより、新たな取組についても積極的に検討していただき、また、ギャンブル等依存症対策基本法により、ギャンブル等依存症問題啓発週間と位置付けられた5月14日から20日までの間については、その趣旨に相応しい取組を実施いただくなど、ぱちんこへの依存問題に、業界全体で真摯に対応していただくよう、お願いいたします。本日御出席の14団体の皆様が、風営適正化法の趣旨に思いを致し、遊技客が安心して遊技を楽しむ事ができる環境の整備を始めとして、ぱちんこが健全な娯楽になるための取組をより一層推進される事を期待しております」(要旨)と述べ、業界が一体となって依存(のめり込み)問題への 更なる強化に期待、健全化への連携強化に期待した。

宴では、筒井公久理事長(日工組)、佐野慎一理事長(日電協)がそれぞれ年頭挨拶を行った。そして来賓の齊藤課長補佐(警察庁保安課)、五木田代表理事(機構)、羽賀専務(同)、伊勢崎事務局長(同)、殿川常務(保通協)、西村代表(RSN)、栗原会長(遊運連)、丹羽監事(同)などを紹介。庄司孝輝会長(日遊協)は、「業界にとって正しい選択の時」との乾杯の音頭により、改元の年、業界の新たなスタートに杯を掲げた。

阿部理事長

山田課長