公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(上浦文雄理事長)は10月16日、茶道家の集りである茶道裏千家淡交会大阪西青年部の主催する、留学生のための日本文化体験会「国際交流茶会」に共催した。
茶会は留学生が日本の伝統文化である茶道を体験する主旨で毎年開催。しかし、コロナ禍により2年間休止となっていたが、今年は大阪市天王寺区の国際交流センターにおいて開かれた。財団大遊協が援助を行う奨学生や府内の大学、専門学校から留学生ら57名(男22名・女35名)が参加した。参加した留学生は、ベトナム、中国、台湾、韓国、インドネシア、ミャンマーなど7カ国・地域、府内の11大学、4専門学校の計15校。日本への理解を深めることで、ゆくゆくは母国と日本の文化交流及び国際相互理解の促進に貢献する事も目的のひとつとなっている。
当日は午前・午後の2部構成で進行。受付順に茶道体験し、待ち時間は別室でけん玉やだるま落とし、コマ回しといった日本の伝統的な遊びを楽しんだ。また大阪府警察本部の府民安全対策課によるVR機器を使用した防犯体験も実施した。茶道体験では淡交会のメンバーによって茶菓子と抹茶が振舞われ、留学生らは亭主から、お茶の点て方(点前)、いただき方、座り方、礼(お辞儀)の仕方、立ち方、歩き方など作法を学んだ。最初は正座で畏まっていたが、楽なスタイルで自由に楽しむ事が大切だという話を聞き、ほっとした表情で足を崩す人も。海外ではおもてなし文化のシンボルとして茶道があげられることも多く、和の心にふれ、侘び寂びの世界を体験していた。