財団大遊協 留学生が日本文化体験

公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(南條智宣理事長)は10月7日、茶道家の集りである茶道裏千家淡交会大阪西青年部の主催する、留学生のための日本文化体験会「国際交流茶会」に共催した。

茶会は留学生が日本の伝統文化である茶道を体験する主旨で毎年開催している。大阪市天王寺区の国際交流センターにおいて財団大遊協が援助を行う奨学生や府内の大学、専門学校から留学生らが参加した。参加した留学生は、日本への理解を深めることで、ゆくゆくは母国と日本の文化交流及び国際相互理解の促進に貢献する事も目的の一つとなっている。

当日は午前・午後の2部構成で進行。受付順に茶道体験し、事前の申込により、和服での参加者も多かった。待ち時間は別室でけん玉やだるま落とし、コマ回し、オセロや将棋、折り紙といった日本の伝統的な遊びを楽しんだ茶道体験では淡交会のメンバーによって茶菓子と抹茶が振舞われ、留学生らは亭主から、お茶の点て方(点前)、いただき方、座り方、礼(お辞儀)の仕方、立ち方、歩き方など作法を学んだ。楽なスタイルで自由に楽しむ事が大切だという話を聞き、ほっとした表情で足を崩す人も。海外ではおもてなし文化のシンボルとして茶道があげられることも多く、和の心に触れ、侘び寂びの世界を体験していた。

また9月29日、外国人奨学(留学)生を対象の社会見学会を淡路島ツアーを開催。財団が支援する奨学生同士の交流を図ると共に、日本の技術や文化を学ぶ機会を奨学生に提供することを目的に財団設立の翌年(30年前)からスタートし、毎回、日本文化に触れ合う機会づくりとして趣向を凝らし企画している。今回は、淡路島・西海岸にある震災の経験と教訓を伝える北淡震災記念公園の野島断層保存館を訪れた。 1995(平成7)年1月17日5時46分に発生した阪神・淡路大地震。当時の状況を経験したことがない年代の留学生であり、地震に備える大切さについて体験した。その後、吹き戻しの里を訪問。「口にくわえてヒュ-と吹くとスルスルと伸びた後、先からクルクルと戻ってくる」玩具の製作体験など、日本の文化に親しんだ。

公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会