公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(南條智宣理事長)は7月2日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪において、令和6年度の日本人留学生を対象とした奨学金受給証書の交付式を執り行った。
財団大遊協では、平成3年7月の設立以来、日本に来日した400余名の外国人留学生に対する奨学金支給事業を行ってきた。新たに令和2年より日本から海外の大学へ留学する日本人留学生に向けた奨学金支給事業についてスタートさせた。向学心旺盛で成績優秀、かつ、国際交流への意欲にあふれた学生に向け、経済的な理由で自費のみでの海外留学が困難な学生に対して、支援給付している。
交付式は、交換留学(1年)対象の3名(大阪大学(2)、近畿大学)に南條理事長は奨学金受給証書を手渡した。そして4年間留学対象の1名に受給証書を贈った。
南條理事長は、「当財団は、長年外国人留学生の支援を続けております。国際交流に貢献するという観点から、若い日本人留学生の留学等についても目を向け、支援を始めています。すでに先輩にあたる奨学生からは、日々メール連絡が届いています。多様な交流の輪ができたこと、中には優秀な成果(コンクールで受賞)をおさめるなどの連絡を受けており、財団の一人として喜んでいます。皆さんは、せっかく留学されるのですから、現地の方々との交流を深めていただき、友人を作っていただきたいと願っています。昨今は、国際情勢や為替の影響など、懸念されますが、皆さんにとって、これから待ち受ける留学体験が、人生のターニングポイントとなることを願っています」と祝福した。
国際交流の調整及び推進等を行う大阪国際交流監の一坂浩史氏は来賓を代表して、「世界に目を向けていただきたい。コロナ禍に続いて国際紛争が起こるなど、さらには円安の状況が加わっていますが、皆さんは奨学生として支援を受け、自らのテーマに取組んでいけることは、大変幸せなことだと思います。来年4月大阪で万博が開催されます。命輝く未来社会のデザインがテーマになっています。皆さんは、今人類が直面している課題について心に留めていただき、人と人との交流による対話が生まれることだと思います。奨学生の皆さん、大阪を出発点として世界に羽ばたいていただきたい」とエールを贈った。
奨学生を代表して香川由芽さんは、「私の夢は、動物飼育員として海外で働くことです。そのため、イギリスの専門大学に留学することができました。この留学を通して、様々な交流によって、様々な価値観を知ることにもつながるでしょう。この経験を積み重ね、人と動物がつながることができる共生の環境づくりに取組んでいきたいと思います。財団留学生(奨学生)の一人として、貴重な学びの時間を享受できたと、自信と誇りを持って国際交流の一翼を担えるよう心掛けたい」と感謝の言葉と関係者の期待を励みとして頑張りたいと真摯に誓った。