公益財団法人 大遊協国際交流・援助・研究協会(上浦文雄理事長)は6月9日、大阪市中央区のホテルプリムローズ大阪において、令和3年度の日本人留学生を対象とした奨学金受給証書の交付式を執り行った。
財団大遊協では、かねてより外国人留学生に対する奨学金支給事業を行っているが、昨年より新たに日本から海外の大学へ留学する日本人学生に向けた奨学金支給事業をスタートさせた。成績優秀、かつ、人物に優れた学生で、経済的な理由で自費のみでの海外留学が困難な学生に対して、一人120万円を給付するもの。しかしながら、昨年は選考・受給証書の交付まで行ったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって海外への渡航は難しくなり、昨年度の本事業は中止となった。仕切りなおしの今回、日本人留学生たちが第1回目の受給者となった。選ばれたのは近畿大学、関西大学、大阪大学(2名)、大阪市立大学の5名、留学先はオランダ、フランス、イギリスとなっており、8〜9月に出発する。
上浦理事長は、「財団大遊協の奨学生として自信と誇りを持って大いに活躍して欲しい」と祝福。国際交流の調整及び推進等を行う大阪国際交流監の播本裕典氏は来賓を代表して、「新型コロナウイルスが世界中でまん延し、このような厳しい状況の中で、海外留学を決断され、世界にふたたび活躍の場を求めようとする皆さんを心から応援しています」と祝辞を述べた。
奨学生を代表して柿本花乃さん(大阪市立大学)は、昨年奨学生に選ばれながらもコロナ禍により留学ができなかった一人。「この1年間、コロナウイルスの事で悔しい体験は多々ありました。今年こそは留学という夢を叶え、そこで得られるであろう経験や感情を糧として自分を向上させ、ゆくゆくは日本の社会を動かす一員になりたいと思います」と晴れやかに謝辞を述べた。