警察庁生活安全局保安課は、平成29年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締まり状況等について公表した。それによるとパチンコホール数は1万596軒(前年比390軒減)、遊技機443万6841台(同8万8412台減)と、ともに減少傾向だが、1店舗当たりの設置台数は、418.7台(前年比6.8台増)と店舗の大型化が続いている。
遊技場営業では、ぱちんこ等営業(4号・まあじやん営業、ぱちんこ営業、その他)に関しては、平成29年末の許可数は1万9436件で、前年より832件(4.1%)の減少。ぱちんこ営業の許可数は、ぱちんこ遊技機設置店9623件(前年比368件減)、回胴式遊技機等設置店973件(同22件減)、計1万596件。前年より390件の減少。
ぱちんこ遊技機等の備付台数等の推移は、ぱちんこ遊技機の備付台数が減少(274万9532台・前年比8万3601台減少)している一方で、回胴式遊技機の備付台数はほぼ横ばい状態(168万7084台 ・同4792台減少)にある。平成29年末のぱちんこ遊技機等の備付台数は443万6841台(スマートボール等225台含)で、前年より8万8412 台(2.0%)減少。1店舗当たりの備付台数は、418.7台と前年より6.8台増えた。
ぱちんこ遊技機等備付台数別の営業所数の推移は、ぱちんこ遊技機等備付台数500台以下の営業所が減少している一方で、備付台数 501台以上の営業所が増加している。ぱちんこ遊技機等備付台数別の営業所の構成比は、平成29年末は300台以下が36.2%で、前年より1.4%減少、501台以上が27.5%で、前年より1.4%増加した。
風俗営業者等に対する行政処分の状況において、4号のぱちんこ屋等(まあじゃん・ぱちんこ・その他)の行政処分件数は、781件と前年より90件の減少。
【主要処分事例】
○「ぱちんこ営業者に対する指示処分事案」
平成28年5月、ぱちんこ屋の営業者は、当該営業に関し、インターネットサイト上に大当たり確率の設定変更が可能な遊技機について設定状況等をうかがわせる内容の広告を掲載した。同年12月、営業者に対し、広告・宣伝規制違反により指示処分を行った。
【主要検挙事例】
○「ぱちんこ店営業者らによる遊技機の無承認変更及び賞品の買取り事件」
ぱちんこ店経営者らは、平成29年6月等に、営業所に設置されたぱちんこ遊技機の遊技くぎについて、あらかじめ公安委員会の承認を受けないで、遊技機の性能に影響を及ぼすおそれのある変更をするとともに、同人が経営する2つの営業所において、敷地内に設置された賞品買取所で、同店が遊技の結果に応じて客に提供した賞品を買い取った。
同年9月、同経営者らを風営適正化法違反(遊技機の無承認変更及び賞品の買取り)で検挙した。(福岡県警察)
また、「ゲーム機等使用賭博事犯」の主要検挙事例として、「パチスロ賭博店における常習賭博等事件」を特記。平成27年12月から平成29年5月、店内にパチスロ機を設置して、賭客を相手に賭博をしたとして、平成29年7月までに検挙した(警視庁)。