警察庁生活安全局保安課は4月末までに、令和3年における風俗環境の現状と風俗関係事犯の取締り状況等について公表した。それによると令和3年末のパチンコホール数は8458軒(前年比577軒減)、遊技機381万4173台(同19万614台減)とした。1年間で577軒規模の減少というのは、平成19年1089軒減少、平成20年648軒減少に次ぐ規模となった。IR推進のための依存対策の御旗のもと断行された規則改正による旧規則機の撤去の影響、コロナ禍による経済的な影響、過剰なマスコミバッシングによるマイナスイメージ訴求、そしてファン離れは依然としており、平成30年からの3年間で964軒の減、遊技機48万8558台の減と如実になっており、その減少状況はいまだに続いている。
ぱちんこ屋営業(4号)の許可数は、ぱちんこ遊技機設置店7890件(前年比513件減)、回胴式遊技機等設置店768件(同64件減)、計8458件。前年より577件の減少。ぱちんこ遊技機等の備付台数等の推移は、漸次的な減少傾向が続き、ぱちんこ遊技機の備付台数は233万8296台・前年比9万4269台減少、回胴式遊技機は147万5703台 ・同9万6345台減少。令和3年末のぱちんこ遊技機等の備付台数は381万4173台(スマートボール等176台含)で、前年より19万614台減少。1店舗当たりの備付台数は、451.0台と前年より7.7台増えた。
ぱちんこ遊技機等備付台数別の営業所数の推移は、ぱちんこ遊技機等備付台数100台以下の営業所が増加している。ぱちんこ遊技機等備付台数別の営業所の構成比は、100台以下284軒(前年比59軒増)、101〜300台2613軒(前年比120軒減)、301〜500台2881軒(前年比332軒減)、501〜1000台2364軒(前年比154軒減)、1001台以上316軒(前年比30軒減)。平成30年の規則改正以後の3年間では、100台以下規模74軒減、300台以下規模684軒減、500台以下規模764軒減、1000台以下154軒減、1001軒以上30軒減。中規模店舗への影響が如実に表れている。
風俗営業者等に対する行政処分の状況において、4号のぱちんこ等営業の行政処分件数は、503件と前年より188件増加。
【主要処分事例】
○ぱちんこ店の営業者に対する取消し事案
ぱちんこ店の営業者らは、営業所に設置されたぱちんこ遊技機の遊技くぎについて、あらかじめ公安委員会の承認を受けないで、遊技機の性能に影響を及ぼすおそれのある変更をした。また、同店付近に設置された景品買取所において、同店が遊技の結果に応じて客に提供した賞品を買い取った。令和3年6月、ぱちんこ店営業者らを風営適正化法違反(無承認変更・賞品買取り等)により検挙するとともに。同年12月、営業者に対し、風俗営業許可の取消しを行った。