平和で住みよい社会づくりに貢献する事業への助成や社会貢献活動の顕彰を行う、全日本社会貢献団体機構(母体・全日遊連)は12月8日、大分県大分市にあるコンパルホール3F多目的ホールにおいて、社会貢献フォーラムを開催。同機構と同じく主催を務めた大分合同新聞社などが告知を行い、約300名が集まった。力武一郎理事長(大分遊協)は、組合そして遊技業界が行う社会貢献活動の数々を紹介。防災意識の基本として、安全安心が重要として、地域に根ざした防災対策を目指している事を紹介した。
『地域を繋ぐ防災意識〜いま、私たちにできること〜』をテーマに開催された今回のフォーラムは、気象予報士の天達武史氏をメインゲストとして迎えた。フジテレビ系番組「情報プレゼンターとくダネ!」の気象キャスターとしてお馴染みの天達氏。気象予報士を目指すようになったきっかけは、ファミリーレストラン「デニーズ 葉山森戸店」(1991年〜2019年1月)に勤務して食材の仕入れなどを担当していた事がきっかけという。眺望の良さが評判で海のすぐそばにあった店舗だったそうで、天候の良し悪しで客数が3倍以上違い、仕入れ発注で苦労した事から、自ら天気を予想しようと受験。しかし予報士試験は合格率4%と非常に難易度が高く、7度目の受験で合格(2002年)した。「とくダネ!」の気象キャスターになれたのは、応募の際、天気の「天」に達人の「達」・天気の達人というキャッチフレーズがウケたからという。テーマである「天気の達人から見た近年の気象災害」について、「防災の3K」(「気づく、考える、行動する」)を訴え、最後の「行動する事」がもっとも重要とした。
第二部は天達氏に加え、大分遊協の力武理事長、大分大学で減災・復興デザイン教育センター長の小林佑司教授、大分合同新聞社の藤内教史編集委員(編集局報道部社会班担当次長)がパネラーとなり、松村真貴子氏(アナウンサー)のコーディネーターによりフォーラムを行った。地域を繋ぐ防災意識と題して、大分の防災について一緒に学び、問題を共有した。その中で、力武理事長は大分遊協そして全日遊連傘下51組合の社会貢献について説明。力武理事長自身は、「業の最適化」を目指すという言葉を通して、パチンコは余暇や明日への活力という明るい面、一方でのめり込みという暗の面があり、この暗の面を薄めていく事だと使命を説明。そこで業界として依存対策に力を入れており、リカバリサポートネットワークの取り組み、現在では、安心パチンコ・パチスロアドバイザーとして全国に約3万人が養成されるまでになったと伝えた。
防災面での取り組みでは、地震や風水害などの災害発生時に店舗の駐車場を提供する「災害発生時における施設使用等に関する協定」を大分県と締結(2月15日)した取り組み。最近では、神奈川遊協(伊坂重憲理事長)の地震等の大規模災害時に交通の途絶により発生する帰宅困難者を支援するための協定(8月26日)などを紹介し、地域の安全安心の上に成り立っている業を目指していると、継続した社会貢献への取り組みを参加者に伝えた。
約300名の参加者が防災意識について関心を集めた
力武理事長
社会貢献機構の活動報告パネルを見る参加者
気象災害について講演した天達気象予報士