東京における特殊景品の問屋組合、東京商業流通組合(東商流)と、その事業部門、東京ユニオンサーキュレーション(TUC)は、11月5日より一部TUCショップにおいて金賞品自動真贋判定機の運用を開始していることが明らかになった。
東京の金賞品システムは、偽賞品の大量出現や、金地金価格の高騰に伴う混乱の解消を目的に本年3月から新賞品への移行が行われてきたが、新賞品の価格と、一般金地金市場価格の価格差が大きい点を行政が指摘、さらにセキュリティー上の重大な欠陥が発覚し、現在移行作業は中止されている。
真贋判定機は東商流傘下の問屋グループが東商流のセキュリティー体制に疑問を持ち独自に研究開発。ケースのセキュリティーではなく、金属固有の導電率を検出し、真贋を判定する。現在30店舗で試験的に運用しており、年内に46箇所へ拡大予定。
この判定機の有効性が確認できれば、現在の金地金市場価格と比較的価格差の小さい旧金賞品の安定運用も見えてくるが、資金難を理由に旧金賞品への再移行に難色を示している東商流執行部の動きが注目される。