東京都遊技業協同組合(阿部恭久理事長)は11月28日、東京・新宿区の遊技会館において、令和元年最後となる11月度定例理事会を開催。来年1月末の自主規制15%の再設定について決議を行い、その決議の意義について再確認した。
冒頭、阿部理事長は、「寒い日が続いていますが、パチンコ業界も寒さに負けないようにしなければいけないと思います。今日の決議案件では、高射幸性遊技機の設置比率の再設定についておはかりいただきたい。全日遊連での協議の中では、当初の目標5%を目指していたホールはどうなるのか、という声もいただいた。全国的には設置比率の高いホールがあるという事から、下げていく事が先決という事で、この判断に至りました。是非とも新しい遊技環境の提供に努めていただきたい。また、オーイズミ社との共同開発機が間に合わず、『ドリームクルーン2』という6号機を共同購買で廉価で提供いただいた。しかし、購入申し込みは芳しくない状況。遊技機の高騰が問題となっている中であり、その点についても変えていくきっかけにしていきたい」と慎重審議を要請した。
理事83名中59名が出席して理事会に入り、「高射幸性回胴式遊技機の設置比率に関する自主規制の再設定について」など、4議案を原案通り決議した。自主規制の再設定では、既に11月13日全日遊連(全国理事会)で承認している。現在の推計では、2020年1月31日時点、高射幸性回胴式遊技機の設置比率7%とされている。これは経過措置の期限を迎える対象機の自然減となる分を6号機で補う事で分母が変わらないという前提。6号機が潤沢に供給されていない。自然減を補うだけの資金力(特に中小企業ホール)があるかどうか。こうした事から、目標値が上振れする可能性が心配されている。加えて、現在の平均値は、下回っている店舗、そうでない店舗がある中での全国平均値。中古機移動について、10月半月の回胴式遊技機の中古移動申請件数で7468件、その内3121件(42%)の報告があった。設置比率が自主規制値を超えるような状況があるのではと懸念されている。こうした事から、設置平均を超えているホールの比率を下げる事が先決として、提案し決議した。
機械対策委員会の報告において、保通協型式試験適合状況の推移を報告。規則改正以後の新型式(2018年5月〜10月の18カ月)、回胴式遊技機は、適合237型式、不適合929型式。20.3%と相変わらず市場への供給不足が続いている。ぱちんこ遊技機は、594型式(検定通過251型式)、販売された遊技機は9月末までに166型式約80万台(確率300以上26機種約28万6000台・300未満140機種51万3000台)、ミドルスペックの需要が高い。
■共同購買の遊技機(当初2000台設定)について
10月31日時点のとりまとめでは全国38組合で516台、216店舗、111法人とした。東京では87台という状況であり、現在も注文を受け付けており、検討を呼びかけた。共同開発の目的として「ファンに喜ばれる遊技機を手頃で安価な価格で提供する事」と再度呼びかけた。阿部理事長からは、「業況が苦しいという一つに遊技機価格の高騰があげられている。今回、この取り組みが低調という事では、安価な価格で遊技機が導入できるという取り組みが頓挫してしまう。どうやって使っていくのか含めて、丁寧な活用も勘案して欲しい。安い機械でも十分使えるという状況を作る事が大事だと思います。何卒ご協力下さい」と、来年に予定している共同開発機の共同購買に弾みがつくよう、呼びかけた。