東京都遊技業協同組合は、5月29日の通常総代会において、理事会連絡事項のひとつとして、ECO遊技機(構想)について組合員に報告。5月11日に日工組がホール5団体に向けた「ECOシステムの概要」説明の内容を報告した。ECO遊技機の目的は、不正防止、機歴管理、機械代高騰の抑制など課題解消するためのシステム。構成要素は
(1)ECO遊技機
(2)ECOユニット
(3)管理コンピュータ
(4)カード会社情報センター
(5)カギ(ID)管理センター
(6)遊技機管理センター
この体系によりECOシステムの構築を目指している。
(1)ECO遊技機/構造上は、玉皿(上・下)は無し。遊技機単体で最小限の玉を循環させて使用する。遊技するプレイヤーは玉に触れることはない。玉素材は、磁石に反応しない材料で検討している。玉の発射を1玉1玉カウントするため、また戻り玉を防止するため、発射装置は、遊技機左上部に配置する。これも実際に遊技する場合はほとんど違和感のない従来通りの遊技スタイル。部品の共有化を図り、現行機よりも安価に提供可能。
(2)ECOユニット/遊技機のデータは、すべて暗号化されて、新たな規格のECOユニットに送られる。現段階(構想)では、現行のCRユニットをECO遊技機に接続することはできない(*ホール団体としては問題視している)。
(3)管理コンピュータ/(現行のもの)
(4)カード会社情報センター/(現行のもの)
(5)カギ(ID)管理センター/ECOユニット等で、不正(ゴト含む)が行われないよう、監視するセクション。暗号化してデータの認証を確認する。万が一にECO遊技機とECOユニットの通信データが見破られることになっても、認証キーは毎日変更されることで一定の不正防止が施される。カギ管理センターは、カード会社の団体、プリペイドシステム協会が管理することを想定。
(6)遊技機管理センター/今までメーカーが個別に管理していたもの(設置、移動、廃棄など)を、機歴情報を一括集中管理するため、日工組が担当する予定。メーカーは遊技機を出荷する際、遊技機管理センターに登録。ホールに設置されると、ECOユニットを通じて、自動的に遊技機管理センターに情報が送信される。そのため、ECO遊技機の主基板に何らかの接触(修理、不正も含め)があれば異常警報が送信される。その時は、遊技機が作動しないなど、対策措置が可能(今後、ホール側の要望で具体的な対応機会の用意)。ECO遊技機は電源を入れた時点で遊技機管理センターにデータ送信。移動があった場合も逐次管理把握可能。廃棄の際も廃棄業者のデータ送信で管理する。倉庫保管の場合は、把握困難だが、3カ月以上の無信号の機械の場合は、警告も可能。遊技機管理センターは、ECO遊技機の個々の管理はもとより、特賞回数などの「あらゆる情報管理」が可能(*この情報については、行政の閲覧も可能と想定)。「あらゆる情報」の範囲については、ホール側と話し合う予定(*常時接続の通信料は誰が負担するのか現状は不明)。ECO遊技機では、現行のCRユニットは使用できない点。新たに設置される遊技機管理センターの体制の点。これらの点など、まだまだ議論機会の必要があり、その都度、報告していく。
今後、ホール現場では、従来CRユニットとECOユニットが共存することとなるが、ECOシステムはすべて新調(*ホール側が投資負担)しなければならない。この議論は継続する予定だが、できれば年内までに結論づけたい(法改正のための陳情要望のひとつ)というのが、日工組の考えという。