日工組社会安全研究財団(椎橋隆幸会長・略称/社安研)はこのほど、「ワイリー・ブラックウェル ギャンブリング障害(Disordered Gambling)ハンドブック」(監訳者・西村直之氏/ISBN978-4-904181-29-4)を発刊した。
同書は日本語に翻訳された初のギャンブリング障害に関する専門書。第1セクションでは、基礎的見解と疾患の特徴。第2セクションでは、事例の概念化や評価、治療。第3セクションでは、高齢者、インターネットのギャンブリングなど、ギャンブリングに関する幅広い各論構成となっている。
社安研は、平成25年度より「パチンコ依存問題研究」を事業を実施してきた。アメリカ精神医学会の『精神疾患の診断・統計マニュアル(DMS)』が第5版へと改訂された年であり、Patholofical Gambling(日本精神神経学会訳:病的賭博)と呼ばれていた事象が「Gambling Disorder(同:ギャンブル障害)」へと名称変更がなされた。この国際的な潮流に合わせ、「パチンコ依存問題研究」事業も、平成29年12月より「パチンコ・パチスロ遊技障害の研究」事業として名称を変更し研究を続けている。その研究の一つとして「ギャンブリング障害に関する先行研究の調査があり、今回この「Gambling Disorder」についてまとめられた専門書『Disordered Gambling』ハンドブックを翻訳・刊行したもの。
社安研では、行政、回復施設、医療従事者、研究者等に、施策や研究へと広く活用されることを願っているとした。