娯楽産業 平和グループのゴルフ事業を展開するパシフィックゴルフマネージメント(株)(本社／東京都台東区・以下「PGM」)は12月18日、新しいゴルフ場運営システム「Teela(ティーラ)」と、今後導入予定の無人芝刈機についての説明会をPGM本社において開催した。田中耕太郎社長は、「人手不足、働き方改革の中で、より良いサービスをお客様に提供できるかを日々取り組んでいます。またゴルフ業界は、IT化が他のホテルや航空会社と比べると遅れています。そうした事から、効率的に運営していくための基盤となるシステムとして『Teela』システムを導入しました。導入して約4カ月が経過し、細かなシステム修正も行い、導入メリットについても検証している段階。サービスの質を落とす事なく、さらに効率化して経営安定に取り組みたい」と述べて、実用化の2件を紹介した。
■「Teela(ティーラ)」／PGMでは、2019年8月20日から全国のPGMグループ142の全ゴルフ場で「Teela」を一斉導入した。「Teela」は、PGMが主導して一から独自開発した業界初のクラウド型システム。PGMの運営ノウハウを余す事なくシステムに反映して、業務の効率化や操作性の向上を実現している。最新のIT技術を活用し、パソコンとインターネットがあれば利用できるクラウド型を採用する事で、コスト削減にも効果を発揮するという。これまでゴルフ場で行っていた料金設定や各種マスタ設定も、本社による一括管理できる仕組みにより、ゴルフ場がより一層お客様サービスに注力できるシステムとなっている。ゴルフ場初の「サイトコントローラー」(自動的な予約サイトとの連携)、「レベニューマネジメント」(需要を予測し、その需要に合わせて販売方法を調整)、「セルフレジ」など。今後は、この「Teela」システムの製品化(販売)も視野に入れている。
■無人芝刈機／業務用芝刈機・草刈機のトップメーカーである(株)共栄社(愛知県豊川市)の開発にPGMが協力。2019年12月よりPGMグループの数コースに無人芝刈機を導入する事を発表。オペレーターの刈り込み作業データを機械に記憶させる事で、無人で高精度に刈り込みが可能となり、コース管理作業の省力化が見込める。創業109年、第4代となる林秀訓社長(共栄社)は、熟練者の作業を忠実に再現するバロネス無人芝刈機の開発経緯と実際にPGMゴルフコースでの運用でさらに刈り込み作業の無人化、夜間刈り込み作業の実現など精度を上げていきたいと述べた。田中社長は、「日本の技術力向上の製品として期待しています。また自動車も自動運転と言われている現在です。ゴルフ場も自動で芝刈りできているというのが当然という姿にしていきたい」と述べた。
「Teela」開発に関わった左から國澤部長(PGM)、田中社長、吉村社長(三和コンピュータ)、笹見社長(エー・エル・ピー)、稗田部長(東芝テック)
林社長(左)と田中社長
自社開発したセルフレジ
バリネス無人芝刈機