大阪府遊技業協同組合(平川容志理事長・写真)は5月25日の大阪市議会における「パチンコ、パチスロ等をギャンブルに位置づけ、ギャンブル等依存症防止のための適切な対策を促進させることを求める意見書」の決議における遺憾の意を表すべく、5月30日に大阪市会議長あてに「ギャンブル等依存症防止」に向けた意見書に関するパチンコ・パチスロ営業の適切な評価の取扱いについてとする陳情書を提出した。
令和4年5月30日
大阪市会議長
大橋一隆 様
「ギャンブル等依存症防止」に向けた貴会意見書に関するパチンコ・パチスロ営業の適切な評価の取扱いについて(陳情)
拝啓
時下 ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
貴顕の大阪市政への日頃のご尽力に敬意を申し上げます。
私ども大阪府遊技業協同組合(以下、「大遊協」と言います。)は、大阪市内を含む大阪府下のパチンコ・パチスロ店の約8割が加盟している中小企業等協同組合法に基づく協同組合となっております。
さて、私ども組合員が営むパチンコ・パチスロ営業は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき厳格な要件の下に許可を得て、営業を行っているものであり、監督官庁である警察庁にあって、当該営業をギャンブルとして扱っておらず、これまでもぱちんこ営業に関連した裁判の判例でもギャンブルと認定されたことはありません。
しかしながら、先般の5月25日に貴会で決議されました「パチンコ、パチスロ等をギャンブルに位置づけ、ギャンブル等依存症防止のための適切な対策を促進させることを求める意見書」では、パチンコ・パチスロ営業を何ら法の裏付けがない違法性の高いネットカジノ・オンラインカジノ等の営業と同一視された取り扱いとなっております。
大遊協は、その前身の組合時代から六十有余年に渡り、大阪の地の発展の一助になるべく、福祉事業、防犯事業等の社会貢献活動を組合活動の大きな柱の一つにして取組んで来て、大阪府知事を初め、多くの団体から感謝状を数多く拝受するなど高い評価をいただいて参りましたが、今回の貴会のパチンコ・パチスロ営業に関する取扱いを拝見し、甚だ残念であるとしか申し上げられないところでございます。
この件につきましては、大遊協組合員だけでなく、全国のパチンコ・パチスロ営業に携わるホール事業者、遊技機メーカー、販売商社等の関連事業者、並びにその従業員、家族も傷つけたことをご承知いただきますとともに、今後、パチンコ・パチスロ営業に関しては、適切な評価に基づく取扱いを行っていただきますよう陳情致します。
また、当該意見書では、「ギャンブル等依存症対策」について述べられておりますが、私ども遊技業界は、「ギャンブル等依存症対策基本法」が成立した平成30年より以前に「パチンコ・パチスロ依存問題」に取組みを始めており、同対策基本法施行後は、内閣府が策定した「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」に沿った施策を推進しております。
こうした推進結果に対しては、昨年12月に内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局名の「ギャンブル等依存症対策推進基本計画・令和3年度(上半期)までの進捗状況及び評価について」の報告書にも記載いただいているところであります。
本陳情書に同報告書内のパチンコ・パチスロ営業に関するページを抜粋し、添付しておりますので、ご一読いただきますようお願い致します。
なお、貴顕を通じて大阪市議会議員の皆様に本要望の内容をご案内いただけましたならば、幸いに存じますので、重ねてお願い申し上げます。
梅雨間近となり体調を崩しやすい時節柄でもありますことから、ご自愛いただきますとともに、今後のご活躍を祈念申し上げます。
敬具
大阪府遊技業協同組合
理事長 平川 容志