大阪府遊技業協同組合(平川容志理事長)は12月2日、シェラトン都ホテル大阪(大阪市天王寺区)において、歳末防犯懇談会ならびに12月定例理事会を開催した。その後、昨今のサイバー空間における犯罪情勢と対策について、大阪府警察本部のサイバーセキュリティ担当官を迎えて、サイバー攻撃の手口とスマホ・パソコン使用時の注意点と対策など、理解を深めた。
歳末防犯懇談会には、大阪府警本部より小林洋一生活安全部長、平山信幸保安課長、林秀行課長補佐の3担当官が出席。年末年始の防犯意識の高揚に向け、小林部長は講話を通して要請した。
冒頭、大阪遊協の街頭犯罪防止の活動では、本年9回目となる青パト寄贈の取組みに敬意を表した。また、今年1年を振り返り、能登半島地震や各地での豪雨災害等、防災防犯意識が高まっている。有事の際、駐車場を避難場所として提供したり、防犯グッズを備蓄するといった対策の強化貢献活動を行っているホール店舗があると聞いているが、原点回帰していただき、地域に根差したホールづくりをお願いしたい。さらに、歳末警戒の実施について実施重点3点の協力を呼びかけた。①特殊詐欺撲滅に向けた諸対策の強化②大阪重点犯罪(性犯罪、ひったくり、路上強盗等)に対する諸対策の強化③交通死亡事故抑止対策の強化について、協力を呼びかけた。特に特殊詐欺の認知件数・被害額の増加傾向にあること。首都圏等での老齢者世帯への強盗事件が発生しており、防犯への啓発活動含め、オール大阪体制で安全・安心なまちづくりに協力を呼びかけた。業界の健全化については2点要請。①遊技機の不正改造事犯の絶無について/型式試験の適正管理を侵害する行為であり、遊技客への背信行為に他ならない。遊技産業健全化機構に対する協力支援を行い、違反行為の絶無を進めて欲しい②各種ガイドラインに基づいた健全営業の推進について/広告宣伝、賞品提供、貯玉再プレーに関する各ガイドラインを制定。業界による自主的な取組が適正に機能することで、業界全体としての健全性が高まり、業界に対する世間のイメージが改善していくことにつながると思う。一方で、大阪以外の地域で広告宣伝ガイドラインに従わず是正勧告を受ける店舗があることもうかがっており、各種ガイドラインを守る組合一丸となっていただきたい。
これに応えて平川理事長は、未来っ子カーニバルをはじめとする福祉貢献活動、青パト寄贈、特殊詐欺への防犯キャンペーンなど地域防犯活動ともに継続して取組んでいきたいと応えた。また、組合挙げて取組んでいるのめり込み(依存)問題対策では、自己・家族申告プログラムへの推進、アドバイザー講習によるスキルアップ、RSN支援などまい進を誓った。そして各種ガイドラインについては、行政の理解があったからだと、ガイドラインの趣旨を理解した上で、適切に運用して行くことだと健全営業を誓った。
定例理事会は、理事総数48名、出席28名・委任16名による計44名により成立。大山秀一副理事長を議長に選任した。新規加入の件を承認。総務委員会、機械対策委員会、青年部会報告について確認した。青年部からは「第38回未来っ子カーニバル開催(12月15日)」に伴い、35施設・1807名の参加予定。フリースケート、フリー遊泳、カラオケ、ボードゲーム等により前年同様の規模を予定。ボランティア187名の協力規模となる。
その後、大阪府警察本部警務部高度情報推進局サイバーセキュリティ対策課管理官である鎌谷輝明警視を講師に招き「昨今のサイバー空間における犯罪情勢と対策について~企業に対するサイバー攻撃の手口と対策及び従業員やその家族のスマホ・パソコン使用時の注意点と対策など~」について演説。鎌谷講師は、年々増加し、悪質巧妙化している手口についてわかりやすく説明を加えた。また、普段使っているスマホ等においての注意点、職場でのパソコンへのサイバー攻撃など対策を交えた。その後、質疑応答を行い、理解を深めた。
また事務局連絡では、12月3日に「大阪IRカジノにおける責任あるギャンブルとギャンブル依存に関する調査報告2023年度」(早野慎吾代表・都留文化大学教授)の報告書について、大阪遊協ホームページ「依存対策コーナー」に掲載し、業界としての周知に取組んでいることを報告した。
〇依存対策コーナー/https://daiyukyo.or.jp/izon/