回胴遊商関東・甲信越 業界全体でブラッシュアップの年

回胴式遊技機商業協同組合(大饗裕記理事長)関東・甲信越支部(家永浩明支部長)は7月1日、都内文京区の東京ドームホテルにおいて、令和6年度の地区研修会を開催した。5月開催の通常総代会の報告、8月末から組合員の経営実態を把握するためのアンケート調査の実施など、今年度の組合活動について情報共有を進めた。

冒頭挨拶した家永浩明支部長は、アンケート調査の取組みについてエビデンスの一つと協力を呼びかけた。6月24日に発表されたパチンコ産業「パーパス」の発進について、「これから、若年層の掘り起こしや業界イメージアップを図っていくため、業界団体が一丸となって取組んでいきますので、意見含めて積極的に協力して欲しい」と呼びかけた。

続いて登壇した大饗理事長は、6月24日の合同懇親会の盛大な開催ができたことを報告。また、同日付で着任した警察庁保安課の永山貴大課長が来賓挨拶した。さらに、遊技産業議員連盟の議員・秘書約60名が参加。7月中旬には、議員連盟総会が開催予定となっており、警察庁、法務省、経済産業省の関係者も出席予定となっている。風適法における産業の育成に関する慣例について是正を求めていく情勢(補助金面、外国人雇用の対象外等)。のめり込み問題では、大阪IRの開業が近づくにつれ、業界が再び逆風状況に懸念を示した。現在のジリ貧状態で限られた競合状況を脱し、反転攻勢するため、今回の「パーパス」の発進を業界全体で共有したいと呼びかけた。

行政講話において警視庁生活安全部保安課の今村浩一係長が適正営業について要請。のめり込み対策の一環としてホール駐車場での巡回活動を回胴遊商が継続実施している点について、今夏も再発防止に努めて欲しいと、地域に根差した多様な社会貢献活動に期待した。今村係長は、4点を要請。①現勢について/ぱちんこ店は、平成5年末時点で7083店舗、前年より582店舗が減少。東京都は約550店舗(令和5年末)で、調べてきた6月末では約530店舗と約半年で20店舗が減少。平成7年がピークだったころと比べると約3分の1の状況。コロナ禍前の水準に戻すまでは、まだ時間を要するだろうが、ファン開拓に取組んでいただきたい。②風営法に基づく手続き等について/遊技機の増設・入替、部品交換に伴う変更承認申請では、ぱちんこ遊技機の変更承認申請は、約11万9200台。回胴式遊技機の変更承認申請台数は、約9万9000台。そのうち検定遊技機は、9万3450台、認定遊技機は約5600台。令和5年度の認定申請は、ぱちんこ遊技機2万520台、回胴式遊技機1万3150台。認定申請時の際、故障した遊技機と判明した時点での注意点、遊技機入替の認定申請時に番号の誤記載の事例を述べ、不適切事案の根絶を要請。③不正改造事犯の根絶/悪質巧妙化している状態といえ、業界の諸対策なくしては事犯の根絶はできない。④犯罪の防止/闇スロなど、各種根絶に努めて欲しい。先般の闇スロ店摘発では、通称4号機、5号機と呼ばれる回胴式遊技機25台を押収した。設置から廃棄まで適切な管理をお願いしたい。以上、遊技機販売、流通に携わる皆様におかれては、業界の更なる健全化について重要な役割にあるとして、健全営業の推進に期待した。

研修会では、8月末~9月頃を目処に組合員の経営実態を把握するためのアンケート調査を実施することを報告。集計したデータを踏まえながら今後の改善点を探るとともに、外に向けても、販社が置かれている現状の理解につながるよう目的としている。

回胴式遊技機商業協同組合(回胴遊商)