(株)善都(本社/愛知県豊田市)は4月2日、豊田市のホテルトヨタキャッスルにおいて、第28期(2014年度)決算報告会を行った。市場規模や遊技人口が減少傾向にある中、同社では着実に売上規模を伸ばし続け、第28期ではかねてからの目標である売上2000億円(営業ベース)を達成した。
【第28期】
売上高/1940億2700万円(前期比111.2%)
売上総利益/278億9500万円(同103.5%)
営業利益/55億6200万円(81.4%)
経常利益/49億100万円(78.2%)
当期純利益/19億6600万円(82.1%)
前年度は西日本最大級となる約2100台を保有する超大型店「ZENT名古屋北店」のグランドオープンを筆頭に、30年以上営業した老舗「ZENT猪高店」の全面改装、遊休地となっていた土地にテナント誘致を行った事などが主なトピックスだ。新店の好調な稼動が後押しし、売上目標を2000億円から2100億円に上方修正したが、残念ながら一歩届かなかったようだ。既存店20店舗の底上げを行うとともに、新規出店(リニューアル含む)3店舗(名古屋北店・猪高店・各務原店)の稼動があいまって全体の売上高は大幅に上がったが、新規店の販管費(入替費用・人件費・広告宣伝費等)が増加し、経常利益は前期を下回った。
第29期(2015年度)の目標は、営業ベースでの売上2100億円、売上高1960億円、営業利益57億円、経常利益51億円。新規出店を控え、既存店へのテコ入れ等で全体の底上げを図り、強固な基盤を構築していく。主な施策としては、1000台規模店より順次各台計数機を導入し、接客スキルを向上させリピーター獲得につなげていくこと、中堅店舗の設備を最新設備に刷新し、来年度以降に向けた投資を行っていく事などを計画している。また、企業規模の拡大に伴い、業界関係各団体に所属し、業界全体を盛り上げる活動を今まで以上に行うとともに、企業単体としてもZENTブランドを拡大し、パチンコ離れが懸念される若年層獲得にも積極的に取り組んでいく。
「今年度のスローガンは『ワンモア、アクション!』です。“もっともっと”を合言葉に、スタッフ一人ひとりが成長する、そんな取り組みをしてまいります」と都筑善雄社長。過去4年間は大型店を毎年オープンしてきたが、今年度は人材教育・育成に尽力し、仕事に対する社員の意識を変革する”階段のおどり場”的な時期だと語った。最後に「めまぐるしく変わる時代の中で、更に必要とされる為には、今までとは違うパチンコビジネスの創造も必要な時代に入ったのではと思います。私たちはそれを自ら構築していくことが使命だと自負しております。挑戦し続ける姿勢を更に強くして“もっともっと”必要とされる、“もっともっと”良い会社に社員一同、邁進して参ります」と語った。