東日本大震災から5年目に入った宮城県南三陸町の災害ボランティアセンターが、町の再開発計画に基づく地域となるため、3月末を以て移転・新体制となるのに伴い、3月15日、同ボランティアセンター横のベイサイドアリーナにおいて南三陸町と南三陸町社会福祉協議会が主催する「南三陸ボランティア感謝のつどい」が開催され、全国からボランティア活動に尽力した企業・団体・個人約1000名が参集した。また、業界関係者として関西遊技機商業協同組合の和久田守彦理事長、綛田騰社会貢献委員長、日本遊技産業経営者同友会からも趙顕洙理事らが参列した。
大森創作太鼓のオープニングで始まった式典では阿部社会福祉協議会長の開会の挨拶、震災発生から現在までの南三陸町の様子とボランティア活動を記録した映像が流れた後、佐藤仁南三陸町長による感謝の言葉が述べられた。この中で佐藤町長は「この映像を何度見ても涙が止まりません。あの大震災から4年が過ぎました。南三陸町民にとっては4年前から絶望と悲嘆の日々を過ごし、明日という言葉は頭の中に浮かんで来なかった。今、目の前をいかに精一杯生き延びるかという事のみ考えていました。町民が悲嘆にくれている中、全国から沢山のボランティアの皆様に助けて頂きました。皆様方の姿は町民にとって生きる希望となり、やっと頭の中で明日という言葉が浮かんでくるようになりました。数え切れない程の様々な支援を頂き、一歩一歩ではありますが、着実に前に進んでいます」と語り、ボランティアセンターの形態は変わるが、引き続き皆様方の支援が必要と参列したボランティアに改めての協力を要請した。
会場の外では町民たちのささやかなおもてなしとして、おにぎりや漁師鍋などが振る舞われ、ボランティアたちは舌鼓をうち、町民たちのおもてなしを受けた。今後、南三陸ボランティアセンターとして災害復興としてだけでなく、南三陸町発展の為の各種ボランティアの受付は行い、引き続き活動は継続していく。また、これらに関わった人たちとの縁を持ち続けるべく、南三陸町応縁団を結成して、新たな活動も行っていくという。