遊技機メーカー・日本遊技機工業組合のECO遊技機担当の石橋保彦副理事長(ゲームカード・ジョイコHD会長兼社長)は2月25日、京成ホテルミラマーレで開催した千葉県遊技業協同組合(大城正準理事長)の経営者・管理者研修会の席上で「進化への決断 その刻(とき)は今」と題して講演。業界に半世紀近く携わってきた石橋氏は、パチンコの歴史を振り返り、また許可営業の変遷、アナログ機構から先端技術を駆使したハイテク機器への進化をたどった。
その中で、この数年来、行政の講話内容、レジャー白書における参加人口の激減推計を上げ、それはまた社会の様変わり、業界健全化の危機と思われるひとつひとつを取り上げ、警鐘を鳴らした。「私が一番よかったと思える時代は、バラエティに富んだ機種構成、持ち味のあるホールの特徴のある営業、セブン機では1回交換、この頃が最高でした」と、薄利多売、広く浅くの時代を振り返った。
低貸玉営業(1円等)というパチンコ営業方法の急激な普及については、「低貸玉が普及する一方、厳しい4円という営業バランスは、決して健全な営業とはいえない」と危機感のひとつと伝えた。そして求められている遊技機ニーズとして、射幸性を抑制した時間消費型の遊技機、不正に強い遊技機、わかりやすく面白い遊技機、安い遊技機。「これらのニーズをメーカーとして開発・提供していくためには、業界が生き残っていくためには、スクラップ・アンド・ビルドが必要。パチンコ店がシャッター通りになってはいけない。絶えず新規なそしてリニューアルできる環境(産業)にしていかなければいけない」と呼びかけた。
更に、「とにかく私たち(遊技機メーカー)と、皆さん(ホール)とが、一緒に協力して考えていかなければならない。(ECO遊技機について)無理強いはできませんが、業界がひとつになれば実現できると固く信じています」と、業界人としての使命感を訴え、今後も積極的に連携を呼びかけていく覚悟を伝えた。